1.2 《繰下げ受給》
繰下げ受給とは、老齢年金の受給開始年齢を最大75歳まで遅らせることができる制度です。
繰下げ受給を利用した場合、増額率は「繰り下げた月数×0.7％」、最大84%も増額でき、増額された年金額が変わることはありません。
繰下げ受給のメリット
年金の受け取り開始を遅らせることで、年金額が最大84％増額されること
繰下げ受給のデメリット
年金受給開始までの待機期間の収入確保が必要、税金・社会保険料が増えて手取りベースで増額が感じられない可能性あり、寿命によって総受取額で損するケースも
年金受給額が10万円の場合、75歳まで繰下げると84％増額され、受給額は18万4000円になります。
繰下げ受給により年金額は増額されますが、天引きされる税金や社会保険料も増え、手取りベースでは増額を感じられない可能性も。また、受給期間が短く総受取額で損をするケースもあります。
平均寿命が延びているとはいえ、寿命は誰にもわかりません。参考として、こちらも損益分岐点について後述していますのでご確認ください。
では、いまの高齢者世代で「繰上げ受給・繰下げ受給」を利用している人はどれくらいいるのでしょうか。
次章にて、詳しく紹介していきます。
