4. 老後に向けて何が必要なのか

ここまで65歳以上の就業率や貯蓄額、年金額等について見ていきました、

ご自身の老後を想像したときにこの数字を見てどう感じられましたでしょうか。多くの方はご自身の老後に不安を感じているのではないでしょうか。

実際の所、今回見たデータもあくまで現時点となりますので、働いている世代でこれから年金を受け取るとなった際には状況も変化している可能性もありますので注意が必要です。

つまりは、年金だけに頼らない何かしらの準備が必要ということです。例えば、「NISA」や「iDeCo(確定拠出型年金)」の活用です。

4.1 NISAの活用

NISAは(少額投資非課税制度)は、株式や投資信託などで得た利益が非課税で受け取れる制度です。2024年に新制度となり大きな注目を浴びました。

これまで資産運用に興味がなかった方も、この機会に始めてみたいといった相談を筆者は多く受けます。

NISAを活用した積立投資は、毎月一定の金額を積み立てていくことで、老後に向けて貯金だけでは貯められない資金を作っていくことが可能です。

また、小額からでも始めることができるので無理なく続けやすい仕組みとなっています。

4.2 iDeCo(確定拠出年金)の活用

iDeCo(確定拠出年金)は、将来に向けて毎月掛け金を掛け、自分で年金を作る制度になります。

NISAとの大きな違いとして、掛金が全額所得控除の対象となり、所得税と住民税の節税効果が得られる点が特徴です。また、資産を受け取る際にも、「退職所得控除」や「公的年金等控除」の対象となります。

将来に向けて積立をしながら節税効果が得られるため、会社員の方には手取りを増やすことができるという点からもおすすめとなります。しかし、iDeCoには原則60歳以降にならないと引き出せないなどのデメリットがあるので注意は必要です。

この機会にNISAやiDeCoは自分に合っているのかや他の運用方法がいいのかを知ってみることから始めてみてはいかがでしょうか。