5. 【解説】お金のプロが提案する「老後資金」づくりのコツ
将来の年金額を確認すると個人差があるとわかりました。年金だけで生活するのは難しい方も少なくないでしょう。
老後対策はますます大切になります。ファイナンシャルプランナーである筆者が老後資金づくりのコツを伝授します。
5.1 老後対策:年金受給額の確認
老後の対策をするにもそもそもどれぐらい年金を将来受給できるのかが分からないと対策もできません。
まずは自分が将来どれぐらい年金を受給できそうなのか、確認することが大切。
「ねんきん定期便」「ねんきんネット」などで確認できるので、参考にすると良いでしょう。
5.2 老後対策:自分の「理想の老後」をイメージする
老後の対策をするにも家族構成や趣味にどれぐらいお金を使いたいかなどは人それぞれです。みんな同じ老後対策では「充分」になる人と、そうでない人がいると考えられます。
まずは自分の老後を見据え、それに合った対策と準備が必要だといえるでしょう。
5.3 老後対策:なるべく早めの準備を
老後までまだまだ時間があるからといって、油断すると準備が間に合わないかもしれません。
年金が収入の柱となる老後を過ごす上で「大きなお金が必要となったタイミング」への備えは安心に直結します。
貯蓄をするにしても、資産運用をスタートするにしても、時間は味方をしてくれるでしょう。
将来焦ることのないように準備が早くて困ることはありません。
6. まとめにかえて
年金受給額は現役時代の年収や加入期間などが複雑に絡まり合い、個人差が生まれたと推察されます。
単なる年齢や居住地で決まるわけではないため、誤解しないようにしましょう。
もちろん長く働くことや不労所得により、年金以外の収入源を確保することも選択肢の一つです。
もし年金が足りないと感じる場合は、増やせる方法についてできるだけ早く検討を始めるとよいでしょう。
大事なのは年金の見込額を把握し、足りない分の備えを行うこと。年金の知識を深め、適切に備えていきたいですね。
6.1 参考:厚生年金の平均受給月額(全体)※国民年金部分を含む
- 〈全体〉平均年金月額:14万3973円
- 〈男性〉平均年金月額:16万3875円
- 〈女性〉平均年金月額:10万4878円
6.2 参考:国民年金(老齢基礎年金)の平均受給月額(全体)
- 〈全体〉平均年金月額:5万6316円
- 〈男性〉平均年金月額:5万8798円
- 〈女性〉平均年金月額:5万4426円
参考資料
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- LIMO(太田 彩子)「【年金一覧表】60歳~90歳以上の”年齢別”と”都道府県別”で「厚生年金・国民年金」の月額を比較」※記事の数字を一部引用しています
山本 大樹