2. 国家公務員の退職金は平均でいくらか

人事院が令和5年12月に公表した最新の「退職手当の支給状況」によれば、国家公務員の退職金の平均額は以下のとおりです。

国家公務員の退職金の平均額

国家公務員の退職金の平均額

出所:内閣官房内閣人事局「退職手当の支給状況」をもとに筆者作成

国家公務員の退職金の平均は1000万円を超えています。

特に定年退職や早期退職は2000万円以上が支給されており、金額の高さに驚く人もいるのではないでしょうか。

自己都合退職と定年・早期退職での支給額には大きな差があることがわかります。

ただし、実際は税金や社会保険料が差し引かれ、手元に残る金額はいくらか少なくなります。

日本の所得税は累進課税制度を採用しているため、退職金支給額が増えるほど税額も多くなります。

3. 国家公務員の「勤続年数」による退職金の違い

次に、国家公務員の勤続年数による退職金の違いを比較してみましょう。

定年退職した場合の退職金の平均支給額を勤続年数別にまとめると、以下のとおりになります。

【勤続年数別】定年退職した場合の退職金の平均支給額

【勤続年数別】定年退職した場合の退職金の平均支給額

出所:内閣官房内閣人事局「退職手当の支給状況」をもとにLIMO編集部作成

勤続年数が長いほど、受け取れる退職金が増える結果となりました。

一般行政職である行政職俸給表(一)適用者でも、勤続年数15年以上で1000万円、30年以上で2000万円の退職金を受け取れます。

なお、勤続年数40年以上の人が35年〜39年より退職金額が少ないのは、高卒・大卒の違いによるものと考えられます。

また「早期退職」「自己都合」といった退職理由の違いによっても、受け取れる退職金額は変わります。