5. 次回支給日より増額!2024年度の年金額はいくら?

厚生労働省より公表された、2024年度の年金額モデル例を確認してみましょう。

5.1 2024年度の年金額の例(国民年金と厚生年金)月額

  • 国民年金(満額):6万8000円(+1750円)
  • 厚生年金※:23万483円(+6001円)

※平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円)で40年間就業した場合の「老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額)」。

上記の厚生年金は夫婦分のモデル例となっており、1人分に換算すると16万2483円です。

あくまで標準的な夫婦の目安額となっているため、ご自身がいくら受け取れるのかは「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認しておきましょう。

6. FPからマネープランの提案

FPからマネープランの提案

窓口で提案する男性の写真

maroke/istockphoto.com

公的年金の平均受給額や天引きされる内容を確認してみて、老後生活がイメージできましたでしょうか。

「思っていたよりも多かった」と感じる人よりも、「このままでは老後生活が心配だ」と感じる人が大半だと思います。

また、本記事では現状の年金制度をもとにご説明しましたが、将来的に年金受給額が減る可能性が示唆されています。

そんな中でこのまま何もせずに老後を迎えるのは不安が残ります。

普段ファイナンシャルアドバイザーをしている筆者がおすすめできる老後の備えは「私的年金」を作り出すことです。

老後生活を充実させるため国や企業が私的年金の制度を拡充しており「iDeCo」もその一つです。

iDeCoは自分たちで積み立て運用を行い、積み上げた資産を60歳以降に一括または分割で受け取る制度です。

あくまで一例としてのご説明でしたが、ほかにも「個人年金保険」や「変額保険」など、保険商品として老後に向けた資産形成ができる商品もあります。

公的年金だけでは不十分な状況になっているため、自分に合った私的年金を活用し、早いタイミングからスタートしていくことが大切です。

もちろんリスクはつきものですが、時間をかけて積み立てることで大きな利益につながる可能性が高まっていきます。

理想の老後生活を実現するための対策として、自分に合った私的年金の制度を確認してみましょう。

7. 【参考】厚生年金・国民年金の平均月額

最後に、参考として厚生年金と国民年金の平均月額を一覧表で見てみましょう。

7.1 【厚生年金】男女別・年金月額階級別受給権者数

厚生年金:男女別・年金月額階級別受給権者数

【厚生年金】男女別・年金月額別受給権者数

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

  • 男女全体平均月額:14万3973円
  • 男性平均月額:16万3875円
  • 女性平均月額:10万4878円

7.2 【国民年金】男女別・年金月額階級別受給権者数

国民年金:男女別・年金月額階級別受給権者数

【国民年金】男女別・年金月額階級別受給権者数

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

  • 男女全体平均月額:5万6316円
  • 男性平均月額:5万8798円
  • 女性平均月額:5万4426円

参考資料

川勝 隆登