2024年から新NISAがスタートし、雑誌やテレビなどのさまざまなメディアでも取り上げられており、注目を集めています。
2024年5月21日に株式会社フォーイットが運営するWeb3メディア「Mediverse(メディバース)」が「新NISAに関するアンケート」を実施し、その結果が公表されました。
調査によると国内での「新NISA」の認知度は6割を超え、うち20歳代の55.8%がすでに新NISAを始めていることが分かりました。
若い世代も老後への不安を抱えており、自分で資産形成しようと考えている人が増えているのかもしれません。
少子高齢化が進んでいる日本では、公的年金だけでは老後資金が不足してしまう可能性があります。
新NISA制度は長期積立・分散投資を前提としており、運用益が非課税で受け取れるので、老後資金を準備するのに適した制度です。
そこで今回は、新NISAの概要をおさらいし、実際に新NISAを利用した際のシミュレーション結果も掲載します。
記事後半では投資において、注意すべきポイントも記載していくので、ぜひ参考にしてみてください。
1. 新NISA制度とは
まずは、あらためて新NISA制度について解説します。
そもそもNISA制度(個人投資非課税制度)は、投資で得た利益に対して税金がかからない制度です。
2024年からは「新NISA」が導入され、年間投資額が増額したうえ、これまで制限があった保有期間も無期限となりました。
また、口座開設期間も恒久化されたため「開きたいときにいつでも開ける」という手軽さも加わりました。
新NISAは金融機関の窓口のほかにも、ネット証券などで開設することが可能です。
そんな新NISA制度ですが、実際に積み立てていくとどれくらいお金が増えるのか気になる方もいるのではないでしょうか。
次章からは、実際に50歳から「毎月10万円」で積立投資を始めた場合のシミュレーション結果をみてみます。
2. 50歳からの積立投資「毎月10万円」で10年後に資産額はいくらになる?
では、50歳代からNISAを始めたら、老後までにどのくらいの資産を作れるのでしょうか。
ここでは、金融庁が公開している「つみたてシミュレーター」を使って、60歳までに増やせる資産額をシミュレーションしていきます。
新NISAのつみたて投資枠は年間120万円までが非課税となります。今回はこの枠を最大限活用する「毎月10万円」という金額でシミュレーションしてみましょう。
2.1 50歳から「毎月10万円×利回り5%」で10年間投資した場合
50歳の人が10年間、利回り5%で毎月10万円の積立投資をした場合、下記のシミュレーション結果となりました。
- 運用結果:1553万円
- 運用利益:353万円
- 投資元本:1200万円
投資元本1200万円に対し、運用利益が353万円出る結果となりました。
通常の課税口座で資産運用を行った場合、利益に対して約20%の税金がかかります。
新NISAの場合は運用利益が「すべて非課税」となるため、税金を考慮せずに利益を最大化できるのがメリットです。
金融庁「長期・積立・分散投資とNISA制度」によると、今回のシミュレーションで想定した「利回り5%」は国内の主な株価指数(日経平均)に20年間つみたて投資をした場合と同程度の水準になります。
なお、同資料によると米国では「利回り9.1%」となっています。
では、積立条件は先ほどと同じで「利回り9%」ではどの程度資産が増えるか、シミュレーションしてみましょう。
2.2 同じ条件で「利回り9%」なら資産はどうなる?
次は、「毎月10万円を10年間」という条件は変えずに「利回り9%」で積立投資したときのシミュレーションをみてみましょう。
- 運用結果:1935万円
- 運用利益:735万円
- 投資元本:1200万円
利回り9%での積立投資は最終結果が「1935万円」となっており、2000万円にも届きそうな勢いで資産が増えていることが分かりました。
利回り9%というと主要な投資対象は米国や新興国が想定されます。高いリターンを期待できる代わりにそれなりのリスクを伴って運用していくことになります。
リスクの大小にかかわらず、NISAでの資産運用は結果を保証するものではありません。
ゴール時点で資産額が減少している可能性もあるので、本シミュレーションはあくまで参考程度としていただければと思います。
ただし、考えられるリスクは長期投資や資産の分散投資により軽減させることができます。
次章では、ファイナンシャルアドバイザーから資産運用のアドバイスをお届けします。
3. 【ファイナンシャルアドバイザー解説】NISAでの資産運用のポイント
NISAでは、投資信託や個別株式の取引が可能ですが、日々価額が変動する商品が対象となっているため、リスクは伴います。
社会情勢や投資先企業の経営状況などによっては、自分の投資する商品が元本割れすることがある点は留意しておきましょう。
しかし、長期投資・分散投資・積立投資を取り入れることで投資のリスクを軽減することができます。
積立投資は毎月一定額ずつを積み立てていく方法で、購入単価が平準化される「ドル・コスト平均法」を取り入れられるというメリットがあります。
また、値動きの異なる商品に分散投資することで、値下がりする商品があっても、異なる商品が価格の変動をカバーする可能性があるため、リスクを軽減できます。
さらに、投資期間も重要なポイントです。長期投資はリターンが安定するだけでなく、複利的効果が期待できるため、資産が増えやすくなります。
これら3つポイントを押さえることで、初心者の方でも安定した資産運用をスタートできるでしょう。
4. 新NISAを活用して老後に備えよう
この記事では、新NISAの概要や実際のシミュレーション結果を紹介しました。
2024年から導入された新NISAを活用することで、非課税メリットを享受することができます。
年金支給が始まっても働く人が増えてきた昨今、筆者の元にも「老後の備えとして資産運用を検討している」というお客様が訪れます。
老後も働いて収入を得ることはできますが、現役時代のうちから「お金に働いてもらう」という方法で収入を増やす方がより効率的かもしれません。
今回は10年間での資産運用をシミュレーションしましたが、NISAでの資産運用は長期投資が肝です。
早いうちから税制メリットを受けられるよう、興味がある方はまずは情報収集から始めてみてはいかがでしょうか。




