4. 【全体・男女別】老齢年金の平均年金月額は?一覧表でチェック
同じ資料からわかる全体や男女別の平均受給月額も確認していきましょう。
4.1 【全体・男女別】国民年金の平均受給月額
- 〈全体〉平均年金月額:5万6316円
- 〈男性〉平均年金月額:5万8798円
- 〈女性〉平均年金月額:5万4426円
4.2 【全体・男女別】厚生年金の平均受給月額
- 〈全体〉平均年金月額:14万3973円
- 〈男性〉平均年金月額:16万3875円
- 〈女性〉平均年金月額:10万4878円
次の章では、6月に送付が予定されている「年金振込通知書」の見方について解説していきます。
5. 毎年6月に送付される「年金振込通知書」とは
「年金振込通知書」は、毎年6月に送付されます。
金融機関等の口座振込による年金受給者に、6月から翌年4月まで毎回支払われる金額を知らせるものです。
また、年金の受給がスタートしていない人については、誕生月に「ねんきん定期便」が送られます。
ただしこの「ねんきん定期便」に記載されている金額はあくまで額面であり、実際に振り込まれる金額とは異なるため注意が必要です。
一方、年金振込通知書には天引き額が記載されており、年金受給者は「実際の手取り額」を把握できます。
6. 【解説】実際の手取り額がわかる「年金振込通知書」の見方を解説
「年金振込通知書」に記載されている、確認しておきたいポイントは以下の通りです。
6.1 年金振込通知書に記載される「確認しておくべきポイント」
- 年金支払額(天引き前の額面の金額)
- 介護保険料額
- 後期高齢者医療保険料、国民健康保険料(税)※天引き対象でない場合は記載されません
- 所得税額および復興特別所得税額
- 個人住民税額
- 控除後振込額(天引き後の手取り額)
年金から天引きされる税金や社会保険料は、受給者の所得や居住地域などによって異なります。
「年金振込通知書」のようなお固めな封書は、どうしても開封するまでに時間をかけてしまいがち。慣れていない方にとってはなおさらとっつきにくいものかもしれません。
しかし、実際には大切な事項が記載されているもの。しっかり把握し、今後のマネープランに生かしていきましょう。
7. 年金に頼りすぎない「貯蓄計画」を早めのうちに
健康寿命や平均寿命がのびてきている現代。
働くシニアは増えていますが「老後はゆっくりと好きなことをして過ごしたい」と考える方も多いでしょう。
ただし、物価上昇や少子高齢化が進む日本では、年金の給付水準が現状維持されるとは限りません。
年金受給月額の現状をみる限り、望むセカンドライフを過ごすためには計画的な老後資金対策が必要だといえます。
貯蓄や各種投資制度などを適宜活用して、将来に備える準備を検討してみましょう。
今回の統計や「年金振込通知書」の見方を参考に、自分のマネープランにあった老後資金計画を考えてみてください。
参考資料
- 日本年金機構「Q年金はいつ支払われますか。」
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 日本年金機構「通知書の見方を調べる」
- 日本年金機構「年金振込通知書」
荒井 麻友子