3. 年金の「手取り額」は毎年度変わる。公的年金以外の備えを
毎年度年金額が改定されるので、基本的に年金の手取り額は毎年度変わります。その手取りの中で家計を考えていくことになりますから、その年の年金額については確認しましょう。
年金を受け取り始めると、金融機関等で口座振込で年金を受け取られている方に対しては、6月から翌年4月(2カ月に1回)まで毎回支払われる金額が記載された「年金振込通知書」が郵送されます。
年金は2カ月に1回支給され、4~5月分は6月に支給されますので、今月の年金額は増額された金額となります。
しかし、マクロ経済スライドによる調整で、実質的には目減りですから、公的年金以外の備えは必要でしょう。
いつからをセカンドライフとするかは人によって異なりますが、いずれにせよ現役時代から老後に向けてコツコツ貯めていくことが重要です。年金への不安が高まっているからこそ、早くから少しずつ、老後に備えていきましょう。
3.1 【参考】60歳代・ひとり世帯の貯蓄額一覧表(金融資産を保有していない世帯を含む)
- 金融資産非保有:33.3%
- 100万円未満:8.5%
- 100~200万円未満:4.7%
- 200~300万円未満:2.8%
- 300~400万円未満:4.3%
- 400~500万円未満:2.4%
- 500~700万円未満:3.5%
- 700~1000万円未満:2.8%
- 1000~1500万円未満:6.6%
- 1500~2000万円未満:4.5%
- 2000~3000万円未満:8.0%
- 3000万円以上:15.1%
- 平均:1468万円
- 中央値:210万円
参考資料
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」
宮野 茉莉子