2. 介護保険第1号被保険者(65歳以上)の保険料は増加傾向

介護保険制度では、各市町村において3年を1期(2005年度までは5年を1期)として介護保険事業計画を策定します。

そのため、介護保険料は3年に1度改定されます。

介護保険料は各市町村の介護サービスに必要な費用から「基準額」を算出するため、住んでいる地域により異なりますが、全国的に増加傾向にあります。

第1期~第9期までの65歳以上の介護保険料(全国平均)の推移を見ていきましょう。

介護保険料の推移(第1期~第8期)

介護保険料の推移

出所:厚生労働省「給付と負担について( 参考資料 )」

【介護保険料(第1号)全国平均の推移】(月額)

  • 第1期(2000年度~2002年度):2911円
  • 第2期(2003年度~2005年度):3293円
  • 第3期(2006年度~2008年度):4090円
  • 第4期(2009年度~2011年度):4160円
  • 第5期(2012年度~2014年度):4972円
  • 第6期(2015年度~2017年度):5514円
  • 第7期(2018年度~2020年度):5869円
  • 第8期(2021年度~2023年度):6014円
  • 第9期(2024年度~2026年度):6225円

上記のとおりハイペースで増加しており、介護保険制度が始まった当初と現在では保険料が2倍以上も増加しています。

一方で、介護保険の第1号被保険者の主な収入源となる公的年金の2000年の平均年金月額は国民年金5万918円、厚生年金17万6953円。最新の統計で確認できる直近2022年度の平均月額は国民年金5万6316円、厚生年金14万3973円です。

増えない年金収入・増える保険料負担増で、年々、年金生活者の暮らしが厳しくなっていく様子が見て取れます。

さて、先述したとおり介護保険料は住んでいる地域によって異なります。次章で都道府県別の基準額を確認し、最後に基準額が高い&低い自治体をランキング形式で見ていきたいと思います。