2. 年間収入別にみた借入金残高「平均値と中央値」

次に、年間収入別の負債状況を見ていきます。

【写真1枚目/全2枚】年間収入別の借入金残高。写真2枚目では知っておきたい”投資のリスク”に迫る

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」を基に筆者作成

2.1 年収別:借入金残高の平均値と中央値

  • 年収300万円未満:平均値798万円、中央値120万円
  • 300~500万円未満:平均値928万円、中央値400万円
  • 500~750万円未満:平均値1545万円、中央値1200万円
  • 750~1000万円未満:平均値1734万円、中央値1500万円
  • 1000~1200万円未満:平均値2652万円、中央値2000万円
  • 1200万円以上:平均値3301万円、中央値1500万円

年収1000万円以上世帯における借入金額の割合も見てみましょう。

2.2 年収1000~1200万円未満世帯における借入金額ごとの割合

  • 50万円未満:5.3%
  • 50~100万円未満:0.0%
  • 100~200万円未満:7.0%
  • 200~300万円未満:1.8%
  • 300~500万円未満:5.3%
  • 500~700万円未満:5.3%
  • 700~1000万円未満:3.5%
  • 1000~1500万円未満:12.3%
  • 1500~2000万円未満:8.8%
  • 2000万円以上:50.9%

2.3 年収1200万円以上世帯における借入金額ごとの割合

  • 50万円未満:3.6%
  • 50~100万円未満:5.4%
  • 100~200万円未満:5.4%
  • 200~300万円未満:8.9%
  • 300~500万円未満:0.0%
  • 500~700万円未満:3.6%
  • 700~1000万円未満:7.1%
  • 1000~1500万円未満:8.9%
  • 1500~2000万円未満:10.7%
  • 2000万円以上:46.4%

借入金の状況を見ると、年収が多いほど負債も増える傾向にあることがわかります。

高収入であるほど住宅や車、教育などにかける費用が大きいものと推測され、各種ローンの利用に伴い、低所得世帯に比べて負債が多い傾向にあるのでしょう。

高収入だからこそ高額のローンを組むことができるという側面もあるのです。

また、生活水準が上がるにつれて、支出が増加する傾向にあります。趣味や娯楽にかける費用が多いことなどが原因で、クレジットカードの負債が膨らむこともあるでしょう。