2024年は、公的年金制度のあり方や財政状況を検証する「財政検証」が実施される年です。

年金の納付期間の延長案をはじめ、さまざまな内容が検討されています。

では、厚生年金保険料や介護保険料は、どのような人が納付する必要があるのでしょうか。

厚生年金保険料や介護保険料をいつからいつまで支払う必要があるかも含めて解説します。

記事の後半では、保険料を支払う必要のないケースについても解説するので、ぜひ最後までご覧ください。

1. 厚生年金保険料の支払いはいつから始まる?

社会保険料である厚生年金保険料と介護保険料は、支払う要件や時期が異なります。

それぞれの要件やいつまで保険料を支払う必要があるのかについて確認しましょう。

まずは厚生年金保険についてです。厚生年金保険は、公的年金制度の2階部分です。

1階部分の国民年金保険は、日本に住む20歳以上のすべての人が原則として加入します。

【写真1枚目/全3枚】公的年金のしくみ。2枚目以降の写真で「厚生年金保険料」「介護保険料」の金額もチェック

公的年金のしくみ

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」

厚生年金保険は、会社員や公務員といった雇用されている人が加入します。

国民年金保険と異なり、加入にあたっては年齢制限はありません。

たとえば18歳で会社員となった場合、厚生年金保険に加入します。

また、雇用形態も問いません。

たとえば、パートタイマーやアルバイトでも以下の要件に該当している場合は、厚生年金の加入対象者となります。

  • 週の所定労働時間が20時間以上あること
  • 賃金の月額が8万8000円以上であること
  • 学生でないこと

ただし、厚生年金保険は原則として69歳までしか加入できません。

雇用されている人が加入しているので、保険料は給与から天引きされます。