4. 定額減税の認知度はまだまだ少ない

4万円を給付するようなシンプルな仕組みではないため、定額減税の認知度は高いとはいえません。

株式会社くふうカンパニーが2024年5月24日に公表した「定額減税」に関する共同アンケート調査によると、定額減税の認知度は6割であり、そのうち正確に減税額を把握している人は約2割だけということがわかりました。

  • 正確に減税される金額を把握している:18.8%
  • だいたいの減税される金額を把握している:32.9%
  • 減税される金額までは詳しく知らないので、知りたい:41.9%
  • 減税される金額までは詳しく知らない、興味がない:4.8%
  • その他:1.6%

普段、給与明細で天引きされているお金までしっかり見ている方は少ないでしょう。定額減税の「3万円」「4万円」という数字は見聞きしても、いざ自分の減税額…となるとわかりにくいのもうなずけます。

同調査では、定額減税について思うこともあげられています。

興味深いのは、約半数が「2024年だけの実施では家計への大きな助けにはならない」と回答していること。

ついで「事前申請が不要で嬉しい」36.5%、第3位「手取りが増えて嬉しい」30.3%と続いています。

ポジティブな意見もあるものの、実際には不満を抱える方が多いのかもしれません。

なお、定額減税があっても「支出は変わらないと思う」と回答した人は6割以上にのぼりました。

食料品の値上げが続き、さらに6月からは電気・ガス代の値上げも予定されている中、数千~数万円の減税では消費行動が変えられないとうかがえます。

継続的な支援も望まれています。