ロシアとウクライナの戦争が開始したことを発端として、ガソリン価格が上昇しました。

エネルギーコストの急激な上昇に始まり早2年。買い物に行っても2年前の価格で買えるものはほぼなくなったのではないかと思えるほど、物価は変動しました。

こういった現状を踏まえて、2024年6月からスタートするのが「定額減税」です。

「定額減税」とは、税額を一定額減額する減税法。1人あたり所得税3万円、住民税1万円の計4万円が減税されます。

これにより納税額が減るため手取りが増えますが、実際「我が家はどれくらい減税されるの?」と気になる方もいるのではないでしょうか。

今回は「定額減税」について解説します。記事の後半では、具体的に「4人家族ならいくら減税されるのか?」「途中で103万円の壁を超えた場合はどうするのか?」「ふるさと納税や住宅ローン控除はどうなる?」といった疑問についても確認していきましょう。

1. そもそも「定額減税」とは?対象者・概要をチェック

一般的に、物価が上がると賃金も同様に上昇していく傾向にあります。

しかし現在は、賃金上昇が物価高に追いつかないため、実質的には苦しい状況が強いられていると問題視されています。

それに伴い国民の負担を緩和するため、本来支払う所得税・個人住民税を一定額を差し引く「定額減税」が行われることになりました。

2024年6月スタートの「定額減税」概要は以下の通りです。

1.1 定額減税の概要(対象・金額・開始時期など)

  • 対象者:2024年分所得税の納税者である居住者本人と、同一生計配偶者及び扶養親族
  • 減税対象:2024年分の所得税、住民税
  • 所得制限:2024年分の所得税に係る合計所得金額が1805万円以下(高所得者は対象外)
  • 減税金額:1人につき所得税3万円、住民税1万円
  • 制度開始時期:2024年6月以後に支払う給与等から

基本的には、減税により手取り収入が増えることでしょう。

それでは、一般的な「夫婦+子ども2人」の家庭ではいくら減税されるのでしょうか。