2. 単身世帯の年金受給額のイメージ

厚生労働省の資料には、現役時代の報酬・加入状況別に①~⑧まで分類し、年金への加入期間を40年とした場合の合計年金額のイメージが記載されています。

2.1 <現役期の報酬に対する合計年金額のイメージ(単身世帯)>

①54万9000円(※男性の平均的な収入を1.25倍):合計年金額 18万6104円
②43万9000円(※男性の平均的な収入):合計年金額 16万2483円
③32万9000円(※男性の平均的な収入を0.75倍):合計年金額 13万8862円
④37万4000円(※女性の平均的な収入を1.25倍):合計年金額 14万8617円
⑤30万000円(※女性の平均的な収入):合計年金額 13万2494円
⑥22万5000円(※女性の平均的な収入を0.75倍):合計年金額 11万6370円
⑦14万2000円(※短時間労働者(男女計)の平均的な収入):合計年金額 9万8484円
⑧国民年金のみ加入:年金額 6万8000円

※2024年度の水準で示した年金額

※加入年収を40年とした場合

国民年金への加入期間が40年の場合、基礎年金部分は6万8000円となります。これに加え、厚生年金への加入状況や現役時代の報酬によって年金額が決まることになります。

次に、上記の①~⑧までの年金イメージを基に、夫婦世帯の合計年金額も見てみましょう。

3. 夫婦世帯の受給額例

先ほどの年金額をもとに、夫婦世帯の年金額を見ていきましょう。

3.1 共働き夫婦の合計年金額のイメージ

①+④:合計年金額 33万4721円
②+⑤:合計年金額 29万4977円
③+⑥:合計年金額 25万5232円

3.2 短時間労働者を含む世帯の合計年金額のイメージ

①+⑦:合計年金額 28万4,588円
②+⑦:合計年金額 26万0967円
③+⑦:合計年金額 23万7346円
④+⑦:合計年金額 24万7101円
⑤+⑦:合計年金額 23万978円
⑥+⑦:合計年金額 21万4854円
⑦×2:合計年金額 19万6968円

3.3 自営業世帯の合計年金額のイメージ

⑧×2:合計年金額 13万6000円

3.4 片働き世帯の合計年金額のイメージ

①+⑧:合計年金額 25万4104円
②+⑧:合計年金額 23万483円
③+⑧:合計年金額 20万6862円
④+⑧:合計年金額 21万6617円
⑤+⑧:合計年金額 20万494円
⑥+⑧:合計年金額 18万4370円


夫婦共に平均的な収入を得ている共働き世帯の場合(②+⑤)、合計年金額は29万4977円となります。

夫が平均的な収入を得ていて、妻が専業主婦の片働き世帯(いわゆる「モデル年金」として提示されている世帯)の場合(②+⑧)、合計年金額は23万483円です。

平均的な収入の共働き世帯と「モデル年金」の片働き世帯では、年金額に6万円以上の差があることがわかります。

ただし、実際の受給額は世帯によって異なるので、年金の見込額を「ねんきんネット」で確認するなど、自分たちがどのくらいの年金を受け取れるのか把握しておきましょう。

年金の見込み受給額が少ない場合は、年金額を増やす、年金以外の収入源を確保する、または貯蓄や資産運用などで老後資金を準備するなど、老後対策を行う必要があります。