2. 公的年金における定額減税のスケジュール(所得税)
6月支給の年金から、所得税と住民税の減税が始まります。これによりいつもより手取り額が高くなる方がいるでしょう。
例として、いつも1万2000円の所得税が源泉徴収されていた人のケースで確認します。
前回の4月支給分の年金では、1万2000円の所得税が源泉徴収されていました。これが、6月支給の年金からは引かれなくなるため、この分の手取りがあがります。
次に8月支給分の年金でも、同様に1万2000円が減税されます(いつもより手取りが高い)。
次の10月支給分ですが、減税枠として残っているのは6000円なので、こちらが減税されます。残りの6000円は源泉徴収が再開し、続く12月支給の年金では1万2000円が源泉徴収されるという流れです。
3. 公的年金における定額減税のスケジュール(住民税)
続いて住民税の減税についてです。
こちらは、2024年10月支給の年金から減税が行われるスケジュールです。もし10月に全額を減税しきれない場合は、以降の年金から順次減税されます。
住民税の決定は各市町村が行っているため、もし不明点がある場合は自治体窓口で確認しましょう。
本当に定額減税が行われたのかどうか確認したい場合は、次章で紹介する書類をチェックしてみてください。
執筆者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部で、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。ニ種外務員資格(証券外務員ニ種)保有。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年5月29日更新)