60歳代となると年金暮らしとなる方も少なくありませんが、保険料や税金の負担を重く感じる方も多いでしょう。
2024年5月14日厚生労働省が公表した「第9期介護保険事業計画期間(2024年度~2026年度)における介護保険の第1号保険料」によると、65歳以上の介護保険料が全国的に引き上げられる見通しです。
厳しい情勢ではありますが、一方で60歳代であってもなお、平均で収入の10%強を貯蓄に回していることが調査により明らかになっています。
この記事では60歳代の貯蓄率や貯蓄額の平均や中央値などを紹介します。
1. 二人以上の60歳以上の世帯の貯蓄割合の平均は11%
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]」では、各年代の年間手取り収入に対する貯蓄割合を集計しています。
平均はおよそ11%でした。
最新の令和5年度の60歳代の二人以上世帯の貯蓄割合の分布や平均は次の通りです。
分布は次のとおりです。
- 貯蓄しなかった:37.2%
- 5%未満:5.3%
- 5-10%未満:12.9%
- 10-15%未満:16.2%
- 15-20%未満:2.4%
- 20-25%未満:11.0%
- 25-30%未満:1.5%
- 30-35%未満:4.8%
- 35%以上:8.7%
貯蓄していない方が40%弱いる一方で、残りの方は一定割合を貯蓄に回しています。
これらを平均すると、11%という結果になります。
60歳代は老後に差し掛かる時期ですが、まだまだ長生きすることを想定して、将来に向けた備えを怠らない方が一定数いるようです。