4. 国民年金・厚生年金の平均受給額と受給権者数の分布を確認!
2024年度の年金額が公表されたものの、これはあくまでも「国民年金の満額」と「モデル夫婦の厚生年金額」です。
誰もが同じ水準の年金を受け取れるわけではありません。
参考までに、2023年12月に更新された最新データから、今のシニアが受給する年金額を見ていきましょう。
4.1 国民年金(老齢基礎年金):平均受給月額
〈全体〉平均年金月額:5万6316円
- 〈男性〉平均年金月額:5万8798円
- 〈女性〉平均年金月額:5万4426円
4.2 国民年金:受給額1万円ごとの受給権者数
- 1万円未満:6万5660人
- 1万円以上~2万円未満:27万4330人
- 2万円以上~3万円未満:88万1065人
- 3万円以上~4万円未満:266万1520人
- 4万円以上~5万円未満:465万5774人
- 5万円以上~6万円未満:824万6178人
- 6万円以上~7万円未満:1484万7491人
- 7万円以上~:178万3609人
平均は男女ともに5万円台ですが、ボリュームゾーンは6万円~7万円未満。
改定はあるものの保険料が一律である国民年金の個人差は、そこまで大きくありません。
4.3 厚生年金(老齢厚生年金):平均受給月額
〈全体〉平均年金月額:14万3973円
- 〈男性〉平均年金月額:16万3875円
- 〈女性〉平均年金月額:10万4878円
※国民年金の金額を含む
4.4 厚生年金:受給額1万円ごとの受給権者数
- 1万円未満:6万1358人
- 1万円以上~2万円未満:1万5728人
- 2万円以上~3万円未満:5万4921人
- 3万円以上~4万円未満:9万5172人
- 4万円以上~5万円未満:10万2402人
- 5万円以上~6万円未満:15万2773人
- 6万円以上~7万円未満:41万1749人
- 7万円以上~8万円未満:68万7473人
- 8万円以上~9万円未満:92万8511人
- 9万円以上~10万円未満:112万3972人
- 10万円以上~11万円未満:112万7493人
- 11万円以上~12万円未満:103万4254人
- 12万円以上~13万円未満:94万5662人
- 13万円以上~14万円未満:92万5503人
- 14万円以上~15万円未満:95万3156人
- 15万円以上~16万円未満:99万4044人
- 16万円以上~17万円未満:104万730人
- 17万円以上~18万円未満:105万8410人
- 18万円以上~19万円未満:101万554人
- 19万円以上~20万円未満:90万9998人
- 20万円以上~21万円未満:75万9086人
- 21万円以上~22万円未満:56万9206人
- 22万円以上~23万円未満:38万3582人
- 23万円以上~24万円未満:25万3529人
- 24万円以上~25万円未満:16万6281人
- 25万円以上~26万円未満:10万2291人
- 26万円以上~27万円未満:5万9766人
- 27万円以上~28万円未満:3万3463人
- 28万円以上~29万円未満:1万5793人
- 29万円以上~30万円未満:7351人
- 30万円以上~:1万2490人
全体平均は14万3973円ですが、男女差は月額で約6万円。そして、月額15万円以上を受給する人は半数にも満たないとわかります。
ここからさらに天引きされるお金があると考えると、老後のやりくりには工夫が必要だといえるでしょう。
5. まとめにかえて
今回は制度、年金額や天引きされる金額について確認してきました。
年金は2か月に1回の支給であり、毎月の手取り収入は現役時代より少なくなる方が大多数です。
たとえば子どもが独立した後などに貯蓄が順調にすすみ、収入が減っても問題ない方もいるかもしれません。しかし、現役時代には特段意識することのなかった医療費や介護費用などが必要となる可能性もあります。
自身の老後を豊かにするためには、年金だけに頼りきらないのが資金計画のコツ。
現役時代からの貯金や「お金にも働いてもらう」資産運用を取り入れてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」
- 日本年金機構「Q.年金はいつ支払われますか。」
- 厚生労働省「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
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LIMO(太田彩子)「【厚生年金】標準夫婦が2024年度に「約46万円」振り込まれる理由」
※上記記事の数値を一部記事内に引用しています
山本 大樹