厚生労働省は、この夏にも年金制度の財政状況を評価する「財政検証」の結果をまとめる方針です。
少子高齢化が進み、保険料を支払う働き世代が減少する一方で、年金支給額は増加しています。
今回は2023年12月に厚生労働省から公表された「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、最新の厚生年金と国民年金の受給額を確認していきます。
後半では、老齢年金全体の平均年金月額も一覧で紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
1. 【公的年金の基本】仕組みをおさらい
年金は、加入する種類によって年金額が大きく異なるため、基本的な仕組みはおさえておきましょう。
日本の公的年金制度は2階建ての構造となります。
国民年金のみの方と、国民年金に加えて厚生年金に加入する方がいます。
1.1 国民年金(1階部分:基礎年金)
- 原則、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員に加入義務がある
- 保険料は一律
- 納付した期間に応じて将来もらえる年金額が決まる
1.2 厚生年金(2階部分)
- 公務員やサラリーマンなどが加入する
- 収入に応じた保険料を支払う(上限あり)
- 加入期間や納付額に応じて将来もらえる年金額が決まる
上記の通り、国民年金と厚生年金では加入対象や保険料が異なります。
公的年金の支給は2ヶ月に1回となっており、前回は4月15日(月)でした。
今年度の支給日については、次章の年金支給日カレンダーをご参照ください。
2. 【次回は6月14日(金)】年金支給日カレンダーで支給日を早見
公的年金は2ヶ月に1度、偶数月の15日(土日・祝祭日の場合は直前の平日)が支給日となります。
支給日に、前々月と前月分がまとめて支給されます。
年金支給日:支給対象月
- 2024年4月15日(月):2024年2月分・2024年3月分
- 2024年6月14日(金):2024年4月分・2024年5月分
- 2024年8月15日(木):2024年6月分・2024年7月分
- 2024年10月15日(火):2024年8月分・2024年9月分
- 2024年12月13日(金):2024年10月分・2024年11月分
次回支給日は6月14日(金)となっています。
2024年1月19日、厚生労働省は2024年度の年金額に2.7%の増額を発表しており、増額分は6月より支給がスタートします。
では、次章からは現代シニアが実際に受給している年金額について、平均月額をみてみましょう。