2024年5月14日、日本労働組合総連合会(略称:連合)が「年金に関する調査2024」の結果を発表しました。
全回答者(1000 名)に、今の公的年金制度に対して関心が高いことを聞いたところ、「自分が老後にいくら受け取れるか」(55.5%)が最も高い結果に。
ファイナンシャルアドバイザーの筆者も「年金だけでは生活できない」という言葉はよく聞きますが、実際に年金がいくらほど受け取れるのか気になっている方も多いでしょう。
今回は、最新の厚生年金と国民年金の受給額を確認して、現代シニアの年金受給額を調査してみます。
本記事を参考に、老後資金づくりの重要性について考えてみてください。
1. 今さら聞けない「国民年金と厚生年金」の仕組みを解説
日本の公的年金制度は「国民皆年金」です。
1.1 国民年金(1階部分:基礎年金)
- 原則、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員に加入義務がある
- 保険料は一律(年度ごとに改定あり)
- 納付した期間に応じて将来もらえる年金額が決まる
1.2 厚生年金(2階部分)
- 公務員やサラリーマンなどが国民年金に上乗せして加入する
- 収入に応じた保険料を支払う(上限あり)
- 加入期間や納付額に応じて将来もらえる年金額が決まる
上記のとおり、現役時代の働き方によって加入する年金が異なります。
20歳以上の全ての人が加入する「国民年金」と、会社員などが加入する「厚生年金」による2階建て構造になっています。
国民年金は保険料が一律であるため、個人による受給額差はあまり見られません。
厚生年金の受給額は、加入期間や支払った保険料によって決定されます。
加入期間が長く、保険料を多く支払った人ほど、年金額が増える仕組みです。
また、厚生年金の支払い額は、加入した際の給与水準にも影響されます。高い給与を受け取っていた人ほど、受給額が増える傾向があります。
では、今のシニア世代は年金をどれくらい受給しているのでしょうか。
厚生労働省から公表された「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、年齢別の平均年金月額を確認しましょう。