6月14日(金)は年金支給日です。公的年金は多くの年金生活者にとって重要な収入源です。
2ヶ月に1度の年金支給日を心待ちにしている高齢者は多いことでしょう。
しかし、公的年金を受け取る際には、額面の金額全てが手元に残るわけではありません。税金や社会保険料が「天引き」された状態で私たちのもとに振り込まれるのをご存知でしょうか。
これは勤めている際に給与から保険料などの控除額が多く、思ったより給料が残らない事象と似ているかもしれません。
本記事では公的年金「国民年金・厚生年金」の平均受給額と、年金から天引きされる税金・社会保険料について確認します。
1. 国民年金・厚生年金の平均月額はいくら?
最初に、現在の高齢者世帯が受給する老齢年金「国民年金・厚生年金」の平均月額を確認していきます。
厚生労働省年金局の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、国民年金・厚生年金の平均月額は以下のとおりです。
1.1 国民年金
- 男女全体平均月額:5万6316円
- 男性平均月額:5万8798円
- 女性平均月額:5万4426円
1.2 厚生年金
- 男女全体平均月額:14万3973円
- 男性平均月額:16万3875円
- 女性平均月額:10万4878円
※厚生年金の平均月額には国民年金(基礎年金)を含む。
国民年金は20歳以上60歳未満の日本に住む全ての人が加入する年金制度です。また会社員や公務員などは国民年金に上乗せする形で厚生年金に加入します。
こうした年金制度の構造により、厚生年金は国民年金より手厚いとされています。
ただし、働く期間や年収が年金額に大きく影響するため、個人差は大きいという点を押さえておきましょう。
さてここでは国民年金・厚生年金の平均月額を確認しましたが、すべて額面であることにご留意ください。
冒頭で申し上げたとおり、老後に受給する年金からも税金や社会保険料が天引きされます。
次章で年金から天引きされるお金について詳しくみていきましょう。