人事院事務総局 給与局生涯設計課が2024年3月に公表した「令和5年 退職公務員生活状況調査報告書」※によると、国家公務員で「定年退職後も働きたいと思った」人は83.3%と8割を超えました。
老後や年金、物価高などお金への不安が増す現代において、「できるだけ長く働き続けたい」と考える人はどの職種においても多いのかもしれません。
今回は同調査で老後も働きたい理由を見ながら、老後の公的年金の平均月額についても確認していきましょう。
※調査対象:一般職国家公務員で、令和4年度末に60歳で定年退職した者および令和4年度に60歳に達し令和5年7月31日までの間に勤務延長した後に退職した者のうち、調査実施時点で所在が確認できた7144人。
1. 国家公務員「定年退職後も働きたい」8割超、その理由は?
同調査より、「定年退職後も働きたいと思った」人の理由も見ていきましょう。
1.1 定年退職後も働きたい理由
- 「日々の生計維持のために必要」85.7%
- 「社会との接点や生活の張り・生きがいを持ちたい」44.0%
- 「経済的により豊かな生活を送りたい」 38.1%
- 「仕事を通じて社会や職場に貢献したい」 34.4%など
最も多いのは「日々の生計維持のために必要」で8割を超えました。
人生100年時代といわれる現代において、元気なうちはできるだけ長く働き続けようという方もいるのでしょう。
ほかに社会との接点や生きがい、社会や職場への貢献などといった声も見られました。
また、定年退職後も働きたいと思った人に何歳まで働き続けたいと思うかを聞いたところ、「65歳まで働きたい」が 45.1%、「年齢に関係なく、働けるうちはいつまでも働きたい」が 24.0%、「70 歳まで働きたい」が12.2%でした。
半数近くは65歳までと考えているものの、働けるだけ働きたい人もおよそ4人に1人でした。