2024年1月19日、厚生労働省は2024年度の公的年金が増額改定されることを発表しました。
2024年度の国民年金・厚生年金は、前年度から2.7%引上げとなります。昨今の賃金や物価の上昇を背景に、2年連続の増額改定となりました。
なお、2024年度分の公的年金の初回振込は6月14日(金)です。
本記事では、現在の年金事情を把握するために、シニア世代の年金受給額を確認していきたいと思います。
厚生労働省から公表された「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、最新の厚生年金と国民年金の平均月額をチェックしていきましょう。
1. 公的年金「国民年金・厚生年金」の仕組みをおさらい
日本の公的年金制度は「国民皆年金」であり、20歳以上の全ての人が加入する「国民年金」と、会社員などが加入する「厚生年金」による「2階建て」の構造になっています。
1.1 国民年金(1階部分:基礎年金)
- 原則、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員に加入義務がある
- 保険料は一律(年度ごとに改定あり)
- 納付した期間に応じて将来もらえる年金額が決まる
1.2 厚生年金(2階部分)
- 公務員やサラリーマンなどが国民年金に上乗せして加入する
- 収入に応じた保険料を支払う(上限あり)
- 加入期間や納付額に応じて将来もらえる年金額が決まる
上記のとおり、現役時代の働き方によって加入する年金が異なります。
国民年金と厚生年金では受給額の差が大きく、厚生年金であっても大きな個人差が見られます。
では、実際に年金はどれくらい支給されているのでしょうか。
厚生労働省から公表された「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、年齢別の平均年金月額を確認しましょう。