4月は年金支給日があり、初めての年金支給にさまざまな思いを寄せた方もいるでしょう。

2024年に入ってから、厚生労働省では国民年金保険料の納付期間を「現行の20歳から60歳までの40年間」から「20歳から65歳までの45年間」に延長する案について議論がなされています。

シニア世代のみならず現役世代も、年金生活に向けてしっかり受給額を確認したいところです。

一方で、年金支給日までに金額を確認していたにも関わらずその「振込額」に思わず肩を落とす方もいます。

今回は厚生年金「月額15万円以上」の男性の割合や、年金からも天引きされるお金について、整理していきましょう。

1. 厚生年金「月額15万円以上」の男性の割合は何パーセント?

まず、厚生年金を「月額15万円以上」受給している人の割合を見ていきましょう。

【写真全2枚中1枚目】厚生年金の1万円刻みの受給権者数。2枚目では老後の生活費の内訳を紹介

厚生年金の受給額

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

1.1 【厚生年金】受給額ごとの人数(1万円刻み)

  • 1万円未満:6万1358人
  • 1万円以上~2万円未満:1万5728人
  • 2万円以上~3万円未満:5万4921人
  • 3万円以上~4万円未満:9万5172人
  • 4万円以上~5万円未満:10万2402人
  • 5万円以上~6万円未満:15万2773人
  • 6万円以上~7万円未満:41万1749人
  • 7万円以上~8万円未満:68万7473人
  • 8万円以上~9万円未満:92万8511人
  • 9万円以上~10万円未満:112万3972人
  • 10万円以上~11万円未満:112万7493人
  • 11万円以上~12万円未満:103万4254人
  • 12万円以上~13万円未満:94万5662人
  • 13万円以上~14万円未満:92万5503人
  • 14万円以上~15万円未満:95万3156人
  • 15万円以上~16万円未満:99万4044人
  • 16万円以上~17万円未満:104万730人
  • 17万円以上~18万円未満:105万8410人
  • 18万円以上~19万円未満:101万554人
  • 19万円以上~20万円未満:90万9998人
  • 20万円以上~21万円未満:75万9086人
  • 21万円以上~22万円未満:56万9206人
  • 22万円以上~23万円未満:38万3582人
  • 23万円以上~24万円未満:25万3529人
  • 24万円以上~25万円未満:16万6281人
  • 25万円以上~26万円未満:10万2291人
  • 26万円以上~27万円未満:5万9766人
  • 27万円以上~28万円未満:3万3463人
  • 28万円以上~29万円未満:1万5793人
  • 29万円以上~30万円未満:7351人
  • 30万円以上~:1万2490人

※国民年金部分を含む

  • 〈全体〉平均年金月額:14万3973円
  • 〈男性〉平均年金月額:16万3875円
  • 〈女性〉平均年金月額:10万4878円

月平均受給額は14万3973円であり、男女では約6万円の差があります。

15万円以上~16万円未満に属する人は99万4044人です。

また、15万円以上の厚生年金を受給している方は737万6574人。割合にすると46.1%です。

50%の方は受給できていますが、男女別に見ると男性が64.9%、女性が9.3%となっています。

そもそも厚生年金に加入して働き続ける女性が少なかった時代なので、こうした男女差があるのは仕方のない側面もあります。

このような男女差は今後は徐々に解消されていくと考えられます。

では、厚生年金が15万円以上あれば老後は安心できるのでしょうか。

次章では「65歳以上の単身無職世帯の家計収支」から、老後の生活費について詳しく見ていきます。