純金融資産保有額が1億円超の世帯を富裕層、5億円超の世帯を超富裕層と言われ、実はこの富裕層・超富裕層が2005年以降最多となっています。
物価の上昇や電気代の高騰などで日々の生活に追われている方も多いなか羨ましい限りですよね。みなさんは「富裕層」と聞いて、どのようなイメージを抱くでしょうか。
「不動産や車をたくさん所有して、華やかな生活を送っている」そのようなイメージがある人も多いかもしれません。
しかし、富裕層に抱きがちな「お金を好きに使える」というイメージと、実際の姿とはイメージのズレがあるようです。
筆者は証券外務員として多くの富裕層のお客さまと接してきましたが、きらびやかな生活を送っている人はごくわずか。意外なところで節約して、資産を築いている人も多くいます。
今回は、富裕層の割合や富裕層のお金の使い方について解説。記事後半では、お金持ちによる「カード利用」内訳を深堀りしていきたいと思います。
1. そもそも資産1億円超え「富裕層」は日本に何パーセント?
野村総合研究所のニュースリリースでは、資産1億円を超える層を「富裕層」と分類。保有資産規模と世帯数が明らかになっています。
出所:株式会社野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層は149万世帯、その純金融資産総額は364兆円と推計 | ニュースリリース | 野村総合研究所(NRI)」
同社のリリースによると、資産1億円超の世帯は日本に148万5000世帯存在します。割合にすると、日本全体の約2%が該当していることになります。
1.1 【一覧表】富裕層の世帯数と保有資産規模
- 超富裕層(5億円以上):9万世帯/105兆円
- 富裕層(1億円以上5億円未満):139万5000世帯/259兆円
- 準富裕層(5000万円以上1億円未満):325万4000世帯/258兆円
- アッパーマス層(3000万円以上5000万円未満):726万3000世帯/332兆円
- マス層(3000万円未満):4213万2000世帯/678兆円
内訳をみると、資産1億円以上~5億円未満が約2.6%(139万5000世帯)、5億円以上が約0.2%(9万世帯)です。
一見するとかなり少数派に見える富裕層ですが、日本では2005年と比べて62万世帯が富裕層となっており、その数は年々増えてきています。
では、そんな「富裕層」は一体何にお金を使っているのでしょうか。
2023年の全体のカード利用額は昨対比170%と過去最高額を更新、2023年12月単月のカード利用金額は前年同月比185%と過去最高記録をマークしたという、ラグジュアリーカードの調査から「富裕層のお金の使い方」をランキングで見ていきましょう。