3. 富裕層が増加する一方で「格差」も拡大…そのワケは?

欧州のコンサルティング会社キャップジェミニが公表する「WORLD WEALTH REPORT 2022」によると、同社が定義する「富裕層(HNWIs) 」について、日本はアメリカに次いで2番目に多くなっています。

一方、厚生労働省「2019年国民生活基礎調査の概況」によると、1985年から2018年の相対的貧困率(貧困線に満たない世帯員の割合)の推移をみると増加傾向にあります。

【写真全4枚中4枚目】1985年~2018年:相対的貧困率の推移

【写真全4枚中4枚目】1985年~2018年:相対的貧困率の推移

出所:厚生労働省「2019年国民生活基礎調査の概況」

2018年の相対的貧困率は15.4%となり、日本人の約6人に1人が該当します。

2012年以降は減少しているものの、富裕層が増加していることを考えると「格差」があることがわかりますね。この格差が生まれた理由として、金銭感覚のマインドチェンジができたかどうかも背景の一端を握っているでしょう。

先にご紹介した「カード利用額」カテゴリからもわかるように、富裕層には意外にも「節約家」「倹約家」の一面があります。

これは年収の大小関係なく参考にできる方法であり、考え方ではないでしょうか。

また、現在の日本は銀行にお金を預けても資産を大きく増える可能性が高いと言い切れない「低金利時代」です。それに加え毎年の物価の上昇も将来の不安な材料になるでしょう。

節約は貯金だけでは「不安・心配」という方は資産運用を視野に入れることも大切かもしれません。多岐にわたる資産運用、ご自身のライフスタイルや価値観に合わせた手段を選んでいきましょう。

 

4. まとめにかえて

今回は富裕層と定義づけられる「1億円以上の資産家」の割合や、富裕層のお金の使い方を確認していきました。

もちろん、一朝一夕で富裕層になれるわけではありません。しかし、時間を味方にすれば、資産運用で富裕層を目指すことも可能です。

資産運用にはリスクもつきものですので、自分に合った運用方法でスタートしていくのもよいのではないでしょうか。

参考資料

西村 翼