LIMOが2023年5月にお届けした記事から、人気の記事をピックアップして再掲載します。

(初掲載*2023年5月30日)

2023年度の年金水準が、3年ぶりにプラス改定となります。

その初回支給日が6月15日に迫っていますが、実際には「物価上昇に追いつけず目減り」というのが現状です。

年金だけで生活するのは難しく、他の収入源を確保したり、貯蓄を切り崩したりするシニアの姿も。

そんな公的年金ですが、国民年金を含む厚生年金として「月平均30万円以上」受け取る高額受給者がいらっしゃいました。

その割合や、現役当時の年収について詳しくみていきましょう。

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1. 年金は「国民年金と厚生年金」の2階建て

高額受給者の割合を見る前に、まずは国民年金と厚生年金の仕組みを整理しておきましょう。

日本の公的年金制度は図の通り「2階建て」となってます。

日本の公的年金制度は2階建て

日本の公的年金制度は2階建て図解

出所:日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおり」(令和5年4月)、厚生労働省「日本の公的年金は『2階建て』」をもとに、LIMO編集部作成

国民年金は、日本では20歳から60歳未満のすべての人に加入が義務づけられています。

国民年金には満額があり、納付期間が足りなければ差し引かれるという性質です。

一方、「厚生年金」は、主に公務員や会社員が国民年金に上乗せして加入します。厚生年金の受給額は、在職中の給与や加入期間等によって決まります。

つまり、厚生年金に加入している方は比較的手厚い年金額になりますが、現役時代の稼ぎに左右されるということです。

では、厚生年金を月平均で30万円以上受け取っている高額受給者はどれくらいいるのでしょうか。直近のデータから見ていきます。