3. 「正社員と非正規雇用」給与、どれだけ差がある?
国税庁が2023年9月27日に発表した「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、全体の平均給与はほぼ横ばいで推移しています。
一方、正社員の平均給与は2018年から順調に上昇していることがわかります。
3.1 「正社員」の平均給与は2018年から上昇中
- 2018年:506万7000円
- 2019年:508万2000円
- 2020年:501万9000円
- 2021年:515万7000円
- 2022年:523万3000円
2022年の平均給与を正社員だけで見た場合、結果は523万3000円となりました。
全体の平均年収ろされる457万6000円と比較すると、約70万円もの差があるとわかります。
平均という値は高い方に引っ張られる傾向があるので一概にはいえませんが、かなり大きな差だといえそうです。
つづいて、「正社員のみ」と「非正規社員を含む」平均給与を比較していきましょう。
3.2 「正社員のみ」と「非正規社員を含む」平均給与を比較
〈正社員のみ〉平均給与
- 男性:583万8000円
- 女性:406万9000円
〈非正規を含む〉平均給与
- 男性:563万3000円
- 女性:313万7000円
男性で、非正規社員を含む平均給与は563万3000円。正社員のみの場合と比較して、収入差は約20万円です。
一方、女性は非正規社員を含めた場合の平均給与が313万7000円で、収入差は約90万円でした。女性の方が、雇用形態の違いによる収入差が大きくあらわれているようです。
4. キャリアチェンジの前に、自身の貯蓄や収支状況を整理しよう
2024年春闘の結果と、正社員と非正規雇用者との給与差についてみていきました。
正社員と非正規雇用者との給与差も大きく、思い切った転職や行動の前には事前準備が不可欠でしょう。
とくに将来のキャリアについて悩んでいる人や転職を考えている人は、キャリアチェンジの前にはきちんと自分の貯蓄や収支状況を把握しておく必要があるかもしれません。
また、給与で補えない部分については積み立てや副業など本業以外の収入をもちいて、無理のない範囲で補えるように検討してみてください。
参考資料
- 国税庁「令和4年分民間給与実態統計調査結果」
- 日本労働組合総連合会(連合)「中堅・中小組合の健闘が続く!~2024春季生活闘争 第4回回答集計結果について~」
- 厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和5年12月分結果(確報)」
荒井 麻友子