年金の支給日は、原則として偶数月の15日です。昨日4月15日は2ヶ月ぶりのねんきん支給日となりました。
この日を待ちわびていた方も多いのではないでしょうか。
厚生年金の報酬比例部分は、現役当時の年収や加入期間等によって決まるため、受給額には個人差があります。各世帯によって差が出てくるでしょう。
しかし厚生労働省が示す年金例によれば、この日の支給額は標準夫婦で「44万8984円」となっています。
どのような夫婦の条件であれば、夫婦で約44万9000円もの年金を受け取ることができるのでしょうか。
そこで今回は、年金の仕組みについて理解を深めつつ、夫婦の年金受給額に迫ります。
1. 厚生年金と国民年金とは?2階建て構造をわかりやすく解説
日本の年金制度は、図のように「厚生年金と国民年金」が2階建て構造となっています。
1.1 国民年金(1階部分)
原則として、日本に住む20歳から60歳未満の方はすべて1階部分の国民年金に加入します。そのため、国民年金は基礎年金とも呼ばれます。
国民年金の保険料は一律で、年度ごとに改定されます。2024年度の保険料は月額1万6980円。こちらを40年間納付すれば満額の老齢基礎年金が受け取れる仕組みです。
なお、月額400円の付加保険料を納付することにより、将来の老齢基礎年金の額を増額できる制度もあります。
1.2 厚生年金(2階部分)
主に会社員や公務員などの「第2号被保険者」は、国民年金の上乗せとして厚生年金保険にも加入します。
保険料は報酬比例制なので、たくさん稼いだ方や長く働く方ほど多くの保険料を納め、多くの老齢厚生年金を受け取れる仕組みです。
これにより、国民年金に比べると、個人間の差が激しいといえるでしょう。
そんな中、「標準夫婦」は4月15日の年金支給日に「約44万9000円」支給されたことがわかっています。くわしく見ていきましょう。
記事の後半では夫婦が加入する年金ごとの受給額も「実際の平均受給額」を使って試算してみます。