公的年金の支給日は、原則偶数月の15日。つまり次回の年金支給日は、6月14日(4月分・5月分の年金)です。
日本の公的年金制度として、20歳以上60歳未満であれば原則全員が「国民年金」に加入します。しかし、長い人生では収入の減少やリストラ、また出産やDVなどで「国民年金を払えない」こともあるかもしれません。
そのような場合に検討したいのが「国民年金保険料免除・納付猶予制度」や特例制度です。
今回は、日本の年金制度と「国民年金」の概要についておさらいしていきます。記事の後半では、年金を未納した場合や支払えなくなった場合の対処について詳しく見ていきましょう。
1. 日本の公的年金(国民年金・厚生年金)制度とは
公的年金には「厚生年金」と「国民年金」があり、下記のとおり2階建ての構造をしています。
1.1 国民年金(1階部分)
- 原則、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員に加入義務がある
- 保険料は一律
- 納付した期間に応じて将来もらえる老齢基礎年金額が決まる
1.2 厚生年金(2階部分)
- 公務員やサラリーマンなどが加入する
- 収入に応じた保険料を支払う(上限あり)
- 加入期間や納付額に応じて将来もらえる老齢厚生年金額が決まる
国民皆年金制度を採択する日本。20歳以上60歳未満の方は「国民年金」に加入しなければなりません。
会社員などの被用者年金制度(厚生年金)に加入の方は、厚生年金と同時に「第2号被保険者」として国民年金にも加入しています。
また、被用者年金に加入している方に扶養されている一定以下の収入の配偶者の方も第3号被保険者として、国民年金に加入しています。
それ以外の20歳以上60歳未満の方(国民年金第1号被保険者)は、収入に関わらず国民年金に加入しなくてはなりません。
企業づとめや公務員などの「第2号被保険者」や「第3号被保険者」ではない人が、国民年金の第1号被保険者となります(任意加入という制度もありますが、今回は強制加入について述べています)。
つまり、日本に住所(外国人の方も含む)をもつ
- 自営業者
- 学生
- 無職の方
上記のケースがあてはまるといえるでしょう。
2. 「国民年金」の原則的な納付期限って、いつに設定されているの?
国民年金保険料を払う場合、納付期限は翌月末日です。4月分であれば、5月末までに納付すれば問題ありません。
4月分は4月中に払ってもよいですし、口座振替であれば当月末の口座振替で50円の割引が適用となります。
また、6ヶ月前納・1年前納・2年前納など長い期間分を前納することで割引額も大きくなります。
ちなみに、クレジットカードからの支払いも可能ですが、事前の手続きが必要です。
国民年金保険料は毎月1万6980円(2024年度の保険料)と決して安いものではありません。それでは、払えない場合にはどうしたら良いのでしょうか。
次の章から、年金を未納した場合や支払えなくなった場合の対処をチェックしていきましょう。
3. 国民年金を未納した場合:年金事務所から催促がくる
国民年金保険料を支払わなかった場合、お住まいの管轄年金事務所から連絡が入ります。連絡手段は、電話の場合や文書による案内など様々です。
うっかりしていた場合などすぐ支払えばそこで解決です。しかし、故意に納付しなかったり、年金事務所への相談など具体的な対処をしていなかったりすると、文書案内の封筒の色が変わってきます。
ちなみに公表されてはいませんが、白字の封筒からピンク色になり、黄色、赤色など封筒の色が段々濃くなっていくようです。
また、国民年金保険料を納付しない場合、将来の年金がもらえない場合もあります。年金を満額もらえず、少ない年金で老後を過ごさないといけないかもしれません。
他にも障がいを負った場合、障害年金、亡くなった場合に遺族年金(18歳年度末までの子)を受給できないケースもあるため注意が必要です。
4. 払うことができない場合:まずは年金事務所で「申請」を
経済的に納付が難しいからという理由で払わないという選択肢は避けてください。
払えない場合、お住まいの市区町村の国民年金の窓口、またはお住まいの年金事務所の窓口で手続きの申請をしましょう。
4.1 学生の方は「学生納付特例制度」を利用しよう
学生の方は「学生納付特例制度」を利用しましょう。前年の所得や通う学校にもよりますが、市区町村の窓口や郵送で申請できます。
ちなみに利用する場合は20歳以降、毎年手続きが必要です。
納付猶予ができると、申請時点で課されている国民年金保険料の納付が猶予されます。学生期間の国民年金保険料は、卒業後に払うことができます。
4.2 学生以外の方が利用できる「2つの制度」
保険料免除制度
本人・世帯主・配偶者の前年の所得が一定以下の場合や失業した場合など、国民年金保険料を納められない場合、本人が申請して承認されると保険料の全部または一部が免除となります。
免除される額については、段階的に1万6980円(2024年度の保険料)の全額免除、4分の3免除、半額免除、4分の1免除となります。
納付金額は少なくなりますが、それでも将来の基礎年金(国民年金)額は、保険料の納付額に応じて受給可能です。障害年金、遺族年金の対象にもなります。
保険料納付猶予制度
20歳から50歳未満の方で、本人・配偶者の前年所得が一定以下の場合、申請後に承認されると国民保険料の納付が猶予されます。
この場合はあくまで「猶予」。のちに保険料を払う必要があります。
免除申請や納付特例、納付猶予制度を利用しても、後に国民年金保険料を支払うことができれば、追納を利用することで保険料を支払いできます。
5. まとめにかえて
国民年金保険料を支払うことができない場合、免除申請や納付猶予・納付特例を利用することができますが、申請し承認されないと利用することができません。
払えないからと言って、そのままにしておいても根本的な解決には至りません。
各家庭の事情まではわからない年金事務所や市区町村では自動では免除申請など行ってくれませんし、滞納している場合には督促や差し押さえの可能性もあります。
当たり前ですが、払う必要のあるものを支払うのは大事なことです。
自分の将来のための老齢基礎年金、障がいを負った時も障害年金として助けてくれるかもしれません。
国民年金は未納しないように心がけ、もし支払いが厳しいようであれば免除申請や納付特例や納付猶予制度を利用しましょう。
参考資料
日本年金機構「国民年金保険料」
日本年金機構「た行 第1号被保険者」
日本年金機構「国民年金保険料の学生納付特例制度」
日本年金機構「学生納付特例制度のポイント」
日本年金機構「国民年金保険料の納付が困難な方へ:国民年金保険料の免除・納付猶予申請が可能です!」
厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」

