4. やっぱり大変! 中間管理職の「役割」と「ストレス要因」一例

もちろん、昇進に伴う給与アップを見込んで精進する方も多いでしょう。しかし、中間管理職に求められる役割は多岐にわたります。

具体的な内容をまとめてみました。

4.1 上司と部下との連携:ストレス要因は「上下間の板挟み」

中間管理職には、上司と部下の橋渡しとしての役割も求められます。

経営者層の決定や意向を実行部隊である部下や現場のメンバーが理解できるようしっかりと伝える必要があるといえるでしょう。

そのため、コミュニケーションを取るうちに双方の板挟みとなる中間管理職の方は少なくありません。それぞれの意見に耳を傾けるだけでなく、上下巻の距離感を調整して着地点を探すことはかなり難しいといえます。

4.2 目標達成のための環境改善:ストレス要因は「労働時間・業務量の増加」

全社的な目標を達成するための環境整備も、中間管理職の役割のひとつです。

日々の目標を追い求めるだけでは足りないことが多く見受けられます。部下やチームが最大限の成果を発揮できるよう業務を削減し、逆に必要な業務を追加する施策を実行していく必要があるでしょう。

ひとつ業務を削減・追加するにしても関係各所との連携の必要がある中間管理職は、業務量が膨大になりがち。マネージャーでありながら実際の業務に携わるケースではなおのこと業務量は増えるばかりかもしれません。

今回ご紹介したのは、ほんの一例です。中間管理職の働き方はハードそのものであり、その職務を全うできる人材ばかりではありません。

だからこそ給与アップが見込めるというものですが、ストレスを抱えやすい役割であることにも注意が必要です。

5. 昇進による年収アップとワークライフバランスとを調整しよう

正社員と非正規雇用者との給与差や、課長級や部長級の「中間管理職」の平均給与についてみていきました。

統計での数値上では、中間管理職に昇進しても大幅な年収アップは見込めないのが現状。とはいえ、正社員と非正規雇用者との給与差も大きく、思い切った転職や行動の前には事前準備が不可欠でしょう。

とくに将来のキャリアについて悩んでいる人や転職を考えている人は、キャリアチェンジの前にはきちんと自分の貯蓄や収支状況を把握しておく必要がありそうです。

参考資料

荒井 麻友子