4. 【60歳代】手取り収入からいくら貯蓄に回しているか
では、今の60歳代は手取り収入からいくら貯蓄に回しているのでしょうか。同調査からてみていきます。
4.1 年間手取り収入からの貯蓄割合
- 平均:11%
- 5%未満:5.3%
- 5〜10%未満:12.9%
- 10〜15%未満:16.2%
- 15〜20%未満:2.4%
- 20〜25%未満:11.0%
- 25〜30%未満:1.5%
- 30〜35%未満:4.8%
- 35%以上:8.7%
- 貯蓄しなかった:37.2%
最も多いのは「10〜15%未満」で、16.2%が該当します。平均は11%でした。もし年金月額が15万円だった場合、平均通りであれば1万6500円を貯蓄に回すということですね。
一方で、貯蓄しなかったという世帯も37.2%います。リタイアする世帯、まだまだ現役という世帯が入り乱れる60歳代において、世帯状況はそれぞれ大きく変わるでしょう。
ただし、計画的な支出管理が苦手という方は、平均を一つの目標にするのもいいでしょう。
5. 2024年度は計画的に貯蓄しよう
これまで60歳代の年金額・貯蓄100万円未満の割合を確認してきました。
どんな老後を迎えたいのかを考え、必要な資金を自分で準備する必要があります。ただし物価高の現在において、「残ったお金を毎月貯金していく」という残し貯めでは、しっかり貯めることが難しいものです。
確実に貯蓄を貯めていくには、毎月の給料や収入から一定額を先に貯蓄し、残りのお金で生活していく「先取り貯金」が効果的です。
先取り貯金にはさまざまな種類があり、預貯金だけでなく積立投資もその一つとなります。
2024年は新NISAスタートの年。
貯蓄の一部に、新NISA制度を利用して積立投資をはじめるのも選択肢の一つとなるでしょう。
資産運用となればリスクがあるので、事前の情報収集や勉強が重要となります。
5.1 【ご参考】60歳代・二人以上世帯の貯蓄額一覧表(金融資産を保有していない世帯を含む)
- 金融資産非保有:21.0%
- 100万円未満:5.9%
- 100~200万円未満:4.5%
- 200~300万円未満:4.3%
- 300~400万円未満:3.0%
- 400~500万円未満:1.9%
- 500~700万円未満:7.2%
- 700~1000万円未満:6.7%
- 1000~1500万円未満:6.8%
- 1500~2000万円未満:5.4%
- 2000~3000万円未満:9.5%
- 3000万円以上:20.5%
- 平均:2026万円
- 中央値:700万円
参考資料
太田 彩子