2024年6月14日、内閣府より「男女共同参画白書 令和6年版」が公表されました。
なかでも経済分野では雇用面などの改正をはかり、多様で柔軟な働き方の実現を目指していくとのこと。
これにより、男女の賃金格差の是正を改善していこうという姿勢が見受けられます。
働いている現役世代は賃金だけではなく、その先にある老後生活における資金についても気になるところ。
年金だけに頼らないためにも自分で貯蓄や資産運用をすることが求められますが、老後を目前にした50歳代はどれくらい貯蓄を保有しているのでしょうか。
今回は、50歳代の二人以上世帯における貯蓄事情をチェックしていきましょう。
1. 【50歳代・二人以上世帯】貯蓄1500~2000万円未満は何パーセント?
数年前に話題になった「老後2000万円」問題。50歳代・二人以上世帯で「貯蓄1500~2000万円未満」を達成している人はどれくらいいるのでしょうか。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」より、50歳代・二人以上世帯の貯蓄事情を確認します。
1.1 【50歳代・二人以上世帯】貯蓄1500~2000万円未満の割合
- 4.2%
1.2 【50歳代・二人以上世帯】貯蓄1500万円以上の割合
- 11.2%
1.3 【50歳代・二人以上世帯】平均貯蓄額と中央値
- 平均:1147万円
- 中央値:300万円
貯蓄1500〜2000万円未満は4.2%、貯蓄3000万円以上でみると11.2%となりました。
平均値は1000万円を超えていますが、平均値は貯蓄の多い世帯によって引き上げられます。
そのため、より実態に近い中央値を見ると、大幅に下がり300万円をマーク。つまり、半数の世帯では貯蓄が300万円以下しかないということになります。
「50歳代」という老後を目前とした世代であっても、盤石な貯蓄ができているとは言えないかもしれませんね。
次の章からは、貯蓄保有世帯に限定した数字をチェックしていきます。