4. 65歳以上世帯の平均貯蓄額と中央値
総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2022年(令和4年)平均結果-(二人以上の世帯)」によると、65歳以上世帯の平均貯蓄額と中央値は以下の通りでした。
- 平均貯蓄額:2414万円
- 中央値:1677万円
内訳を見ると、貯蓄額が2000万円を超える世帯が全体の42.5%を占めています。
貯蓄額1000万円に満たないシニア世帯は約36%、100万円未満の世帯は7.8%です。
住民税非課税世帯に該当し、かつ貯蓄が少ない世帯もあると考えられますが、反対に住民税非課税世帯でも現役時代に備えてきた貯蓄で不安のない老後生活を過ごす世帯もあるでしょう。
5. まとめにかえて
住民税非課税世帯の適用可否は、基本的には前年の所得をもとに判断されます。
現時点での所得が少ない場合であっても、必ずしも住民税非課税世帯の適用を受けられるとは限らないことも理解しておきましょう。
現在、物価上昇等に対する支援策として住民税非課税世帯には現金7万円給付(18歳未満の子どもがいる世帯には追加で5万円/子ども一人あたり)が行われており、すでに申請を締め切った自治体もあります。
また、住民税のうち所得割のみ非課税となる低所得世帯には10万円給付(18歳未満の子どもがいる世帯には追加で5万円/子ども一人あたり)が進められています。
課税世帯については6月より一人あたり4万円の定額減税(年収2000万円超の世帯は対象外)が行われる予定です。
食品や生活必需品の値上がりはまだまだ続きそうです。
今後もさまざまな形で支援が行われるかもしれませんので、取りこぼしのないよう動向に注視しておきましょう。
参考資料
笹村 夏来