公的年金の支給額は、毎年4月に改定されています。2024年度も、年金額は増額することが決まりました。
しかし、4月15日に支給された年金は、2月に支払われる金額と同額となります。
なぜ4月の年金額は増額していないのでしょうか。
今回は、4月に支払われる公的年金の受給額が変わっていない理由について解説します。
記事の後半では、今年注目が集まる「定額減税」との兼ね合いについても注意喚起しているので、ぜひ最後まで御覧ください。
1. 4月から改定される年金額はいくら?
2024年4月分から改定される年金額と、支給額が増えない理由について確認しましょう。
1.1 2024年度の年金額
厚生労働省が2024年1月19日に発表している年金額は、2023年度から2.7%引き上げとなりました。
国民年金と厚生年金の受給額は以下の通りです。
- 国民年金:6万8000円(プラス1750円)
- 厚生年金:23万483円(プラス6001円)
国民年金の受給額は、満額支給額です。
厚生年金は、夫婦2人分の標準モデル額となっています。
1.2 4月に受け取る年金額は増える?
実は、4月15日に支給される公的年金は、これまでの年金額と同じ支給額となります。
そのため、4月に支払われる年金額は変わりません。
では、実際に年金の支給額が変わるタイミングはいつからなのか確認しましょう。
2. 年金が増えるのは6月支給分から
2024年度に改定された年金が支給されるのは、6月分からとなります。
公的年金は、2ヵ月ごとに支給されます。
公的年金の支払月は4月、6月、8月、10月、12月、2月です。
- 6月:4月分と5月分
- 8月:6月分と7月分
- 10月:8月分と9月分
- 12月:10月分と11月分
- 2月:12月分と1月分
- 4月:2月分と3月分
上記の通り、4月に支給されるのは2月分と3月分です。
6月に支給される年金額は、6月に送付される年金通知書で確認してください。
さらに、2024年6月に支給される年金額は、定額減税が実施される見通しです。
定額減税は、1人あたり所得税3万円と住民税1万円が減税となります。
どのような流れで定額減税が行われるのか確認しましょう。