2. 年金天引きされない!自分で納付する税金は?
年金から天引きされない税金について、項目ごとに解説します。
自分で納付する必要がある代表的な税金は、以下の通りです。
- 固定資産税・都市計画税
- 自動車税
- 所得税の予定納税
それぞれ確認しましょう。
2.1 固定資産税・都市計画税
固定資産税・都市計画税は、原則として1期から4期に分けて直接納付する必要があります。
- 1期:毎年6月
- 2期:毎年9月
- 3期:毎年12月
- 4期:毎年2月
土地や家屋などの固定資産を所有している場合、固定資産税や都市計画税の対象となります。
2.2 自動車税
自動車税は、原則として毎年5月に支払う必要がある地方税です。
自動車税は、毎年4月1日までに車を保有していると納税する必要があります。
4月1日以降に廃車の手続きをしても、納税は必要なので注意してください(軽自動車税以外は還付制度があります)。
2.3 所得税の予定納税
所得税の予定納税が必要な場合は、毎年7月と11月に納付する必要があります。
予定納税は、前年の所得金額などをもとに計算した予定納税金額が15万円以上になる人が対象です。
3. 6月は定額減税もスタート
2024年6月から、定額減税がスタートします。
定額減税は、所得税と住民税を1人あたり4万円軽減する制度です。
それぞれの軽減額は、所得税で3万円、住民税で1万円となります。
また、世帯で扶養している親族がいる場合、扶養親族1人あたり4万円を加算して減税します。
仮に、自分と扶養親族が1人いる場合は、減税額は8万円です(所得税6万円・住民税2万円)。
原則として公的年金を受給している場合、源泉徴収している分から減税を行います。
ただし、以下のケースに該当している場合は、確定申告が必要なので注意してください。
- 公的年金と給与をそれぞれ受け取っている場合
- 扶養親族が変わった場合
公的年金と給与を受け取っている場合、給与にも定額減税が適用されるので、確定申告で修正が必要です。
年金を受給している場合は、2024年に限り、定額減税が正しく行われているかも確認しておきましょう。
4. 年金から天引きされるものと天引きされないものは把握しておきましょう
公的年金から天引きされる社会保険料や税金について確認しました。
何が天引きの対象外となるのか、良く把握しておく必要があるでしょう。
2024年に限っては、定額減税が適用されるので、年金受給者も確定申告の必要が生じる場合があります。
自分で納付する税金とあわせて、確定申告の必要があるのか確認しておきましょう。
参考資料
- 厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」
- 日本年金機構「年金から介護保険料・国民健康保険料(税)・後期高齢者医療保険料・住民税を特別徴収されるのはどのような人ですか。」
- 東京都主税局「固定資産税・都市計画税(土地・家屋)」
- 国税庁「主な国税の納期限(法定納期限)及び振替日」
川辺 拓也