2. 【2024年春闘】平均賃上げ5%超え、33年ぶりの高水準へ

政策正常化に向け、2024年春闘の動向を注視していた日本銀行。

結果的には、金融政策決定会合で利上げへの踏み切りを後押しする内容で、環境が整ったとの見方が出ていました。

2023年3月15日、日本労働組合総連合会(連合)が発表した春闘の第1回「回答集計」は、平均賃上げ率が5.28%。中小企業は4.42%で、1992年(5.10%)以来の高い水準でした。

人手不足や物価高が続く中、3月4日時点の平均賃金方式の賃上げ要求(3102組合)は5.85%と30年ぶりに5%を上回る結果となりました。

3月13日の集中回答日には労働組合側の要求に満額回答する企業が相次ぎ、自動車総連の平均賃上げ率は5%超え。なかには三菱重工業(8.3%)、日本製鉄(14.2%)など、さらに高水準で妥結した企業も見受けられます。

なお、毎月の基本給を引き上げる「ベースアップ」は3.7%で、予想中央値は2.5%。こちらも予想を上回る結果となりました。

参考資料

荒井 麻友子