一般的には「投資初心者はプロの投資家が運用してくれる投資信託からスタートするのがおすすめです」と言われたりします。最近では銀行の店頭などですすめられたという人もいるかもしれません。ただ、投資信託と一口に言っても数千本あると言われていますし、どれを選んだらよいかわからないという人も多いのではないでしょうか。
実際に投資信託には、プロの投資家がマーケットよりも高いリターンを出そうと工夫する「アクティブファンド」と呼ばれるものや、マーケットの動きそのものを目指す「インデックスファンド」(例:日経225やS&P500等)があります。
また、国内株式だけに投資している商品からグローバル株式に投資をしている商品、債券なども混ぜて運用しているバランス型と呼ばれる商品もあります。
これらのどれを選ぶかについてはさまざまな意見がありますが、投資信託は小額から始められますし、「iDeCo」や「つみたてNISA」といった制度を活用しつつ、そこでラインナップされている商品から選ぶのも一手です。こうした選択肢が増えたことは個人投資家層にとってうれしい側面といえるでしょう。
他の資産を投資対象として見てみると?
FX投資は投資対象のイメージが比較的明確で相場に関する情報がニュースなどで頻繁に報道されるため、親しみを持てる投資対象かもしれません。その一方、いわゆる「ゼロサムゲーム」とも言われ、継続的に超過収益を蓄積し続けるのが難しい投資とも言われています。
株式投資は、個別株の絞り込みで苦労される投資家が多いのではないでしょうか。銘柄を選択するのが醍醐味であるとはいえ、その暇とスキルがないという方にとっては苦痛な場合もあるでしょう。
不動産投資は、高所得のサラリーマンだけではなく、一部では年収が高くない層においてもアパ-ト・マンション投資への関心は高いようです。
ただ、何件もの不動産投資をしている投資家に話を聞くと、「積極的に投資を始めたのは手元資金が1000万円近く貯まってから」との声も聞かれます。投資先の金額にもよりますが、不動産投資にはある程度の手元資金が必要なようです。
また、不動産投資では「利回りなどは当然重視するが、結局はどう売却できるかがトータルの利回りにとっては重要な投資対象」とも言われ、相場を見ながら運用することが求められるという側面もあります。
手元の現金が多い人とそうでない人の投資の始め方の違い
こうしてみると、自分の投資判断や資産選択に自信があり、手元で自由になる現金が多い人は個別資産を1つずつ購入していくという選択肢があります。
たとえば、株式投資で個別銘柄を選択し、不動産投資でアパート1棟を購入し、太陽光発電投資でメガソーラーを建てて運用するといった具合にです。
ただ、大きな資産を個別に購入していく余裕がないという投資家や、手元資金はあるが資産運用そのものが面倒だ、そこにさく時間がないという人は投資信託を購入する選択肢も検討に値するでしょう。資産形成中の勤労者などにとっては、自分では1つずつ投資することができない資産にも投資できるという点で投資信託は便利なツールです。
まとめにかえて
いかがでしたでしょうか。預貯金として現金が手元にあっても、次の資産運用の選択肢を検討しようと思うと、初めての場合はリスクの判定が難しかったり、商品の数が多かったりとハードルが高く見えます。安易に飛びつくことなく、ひとつひとつ調べながらステップアップしていくことが大切と言えそうです。
LIMO編集部