3. 住宅購入では社会情勢よりも個々のライフプランでの資金計画が大事!
マイホームは多くの人にとって一生に一度となる高額な買い物なので、少しでもお得になるタイミングで購入したいと思うのが普通です。
そして購入時には住宅ローンを利用するのが一般的なので、「金利が低い時期」に購入するのが望ましいともいえます。
また住宅取得を促進するための国の施策として、住宅ローン減税や親や祖父母などからの住宅取得等資金の贈与の非課税措置などがありますが、残念ながら2022年以降は縮小傾向にあります。
一方、金利に関しても今後は日銀が利上げに動く可能性があります。
住宅購入は「金利が低くて減税や給付金などが手厚い時期が絶好のタイミング」といえますが、前述した内容に加えて近年の急激な円安や住宅価格の高騰を併せて考えると、このタイミングで住宅を購入することが本当に賢い選択といえるのかどうかで迷っている方が多いのではないでしょうか。
しかし住宅ローンの固定金利は緩やかな上昇傾向にあるものの、変動金利は今のところ低水準にあります。
そのため必要な頭金等の貯えがあるのであれば、金利が低いうちに購入するのもひとつの選択といえます。
また現在の住宅業界の人件費や建築資材の高騰は今後もしばらく続くと思われ、すぐに住宅の建築費が下がるとは考えにくい状況です。
情勢だけでなく、個々のライフプランや家計に合わせ「欲しいと思って予算的に購入できるのであれば購入する」のが正しい判断だといえるでしょう。
その他では住宅を購入してローンを組む場合には、ほとんどの金融機関が団信加入を求めています。
団信とは生命保険の一種で、住宅ローンの契約者に万一のことがあった場合に保険金で住宅ローンを弁済する制度ですが、団信に加入するためには健康であることが条件になります。
そのため団信に加入できない場合には住宅ローンを利用することができなくなってしまうので、できるだけ若くて健康なうちに住宅を購入した方が有利といえるでしょう。
4. まとめ
本記事では住宅価格や住宅ローンの動向、住宅を購入するタイミングなどについて紹介しました。
現在は住宅価格が高騰しているので必ずしもベストなタイミングとはいえませんが、この先すぐに住宅の建築費が下がるとは考えにくく、住宅ローンの金利も上昇する可能性があります。
また加齢とともに健康面でのリスクが生じて、団信に加入できなくなってしまう恐れがあります。
しかし住宅を購入するタイミングはそれぞれの考え方やライフスタイルによっても異なるので、価格の推移や金利ばかりを気にするのではなく、資金計画をしっかりと立てて自分にとってのベストなタイミングを見極めることが大切です。
参考資料
亀田 融