現役時代に会社員や公務員だった方は、原則として65歳以降に厚生年金を受給します。
厚生労働省の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金の平均受給額は14万4982円です。
厚生年金は年収や加入期間の年数などにより金額が決まりますが、都道府県によっても平均額が異なることをご存じでしょうか。最も高額な都道府県と最下位の都道府県とでは月額約4万円もの差が生じているのです。
この記事では、平均受給額の高額な都道府県と低い都道府県のそれぞれベスト5を紹介するとともに、都道府県間で受給額に差が生じる理由について解説していきます。
1. 厚生年金は1位と最下位で約4万円の差がある
冒頭でも述べたように、厚生年金の平均受給額は都道府県によって異なります。
では実際にどのくらい差が生じているのか、厚生労働省の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を元に確認していきましょう。
1.1 平均受給額が高い都道府県BEST5
厚生年金の平均受給額が高い都道府県ベスト5は以下の通りです。
- 1位:神奈川県:16万4088円
- 2位:千葉県 :15万8918円
- 3位:東京都 :15万7478円
- 4位:奈良県 :15万6630円
- 5位:埼玉県 :15万5412円
最も高額なのは神奈川県の16万4088円で、唯一16万円台となっています。次いで、千葉県、東京都、奈良県、埼玉県の順に多く、15万円半ばから後半の金額となっています。
全国の平均受給額が14万4982円なので、神奈川県では2万円程多く、ほかの都県でも1万円〜1万4000円程多いことがわかります。
1.2 平均受給額が低い都道府県BEST5
では続いて、平均受給額が低い都道府県を見ていきましょう。
- 47位:青森県:12万2134円
- 46位:秋田県:12万3060円
- 45位:宮崎県:12万3237円
- 44位:沖縄県:12万3459円
- 43位:山形県:12万4586円
最も低いのは青森県の12万2134円で、次いで秋田県、宮崎県、沖縄県、山形県で12万円台前半の金額となっています。
青森県では平均受給額よりも2万3000円程も低くなっており、ほかの県も2万円強低いです。
最も高額な神奈川県(16万4088円)と最も低額な青森県(12万2134円)では、約4万2000円の差が生じています。年額に換算すると約50万3000円もの差が出てしまうのです。
ご参考:年金受給額47都道府県ランキング1位~47位
年金受給額47都道府県ランキング1位~47位は下図のとおりです。