2024年3月7日には「年金証書・年金決定通知書」「年金振込通知書」「支給額変更通知書」など、年金に関する重要書類が送付されました。

特に、「年金振込通知書」は実際に振り込まれる年金額が確認できるため、必ず確認しましょう。

ねんきん定期便などで確認していたつもりでも、そこから税金や保険料などが天引きされるため、実際の手取り額が思っていたより少ないケースもあります。

筆者は自治体職員をしていましたが、年金支給が始まった後でも天引き額が変わることがあるので、「手取り額が変わったのはなぜか」という質問をよく受けていました。

本記事では、年金振込通知書に記載される実際の年金振込額について解説します。

1. 年金振込通知書とは?記載内容を確認

年金振込通知書とは、毎年6月に「6月から翌年4月までに振り込まれる年金額」を受給者にお知らせするものです。

振込額が変更になる方や新しく受給される方に対しては、6月以外でも送付されます。

具体的な記載内容は以下のとおりです。

1.1 年金支払額

年金支払額は、公的年金の総支給額です。

「年金証書・年金決定通知書」に記載されている金額は、ここの年金支払額に記載されている額と同じ金額になります。ねんきん定期便の見込額も、近い金額になるのではないでしょうか。

こちらは、税金や社会保険料が天引きされる前の金額になっているので注意しましょう。また、年金は年6回に分割して偶数月の15日に振り込まれるので、1回あたりの支給額は年金年額の1/6になります。月額ではない点にも注意がひつようです。

1.2 介護保険料額

こちらには、年金から天引きされる介護保険料額が記載されています。

金額が記載されている対象者は、年間で受給できる公的年金が18万円以上ある人です。

1.3 後期高齢者医療保険料

介護保険料額の下段に金額が記載されていれば、後期高齢者医療保険料の天引きがあるということです。

75歳以上になると、原則として後期高齢者医療保険料の金額も天引きされます。

1.4 所得税額および復興特別所得税額

年金から天引きされる所得税及び復興所得税の金額が記載されます。

1.5 個人住民税額

年金から天引きされる住民税の金額が記載されます。

1.6 控除後振込額

控除後振込額は、いわゆる手取りで受け取れる年金額です。

実際に口座に振り込まれる金額は、必ずこちらで確認しましょう。

1.7 参考:振込先

年金が振り込まれる金融機関の支店名が記載されています。支店には、支店のほか支所、営業所、出張所等が含まれます。

どこの金融機関で請求したのか、念の為確認しておきましょう。