4. 厚生年金は個人差が大きい

厚生年金の年金額は、年金加入期間と年収により決定するため個人差が大きいものです。

では、厚生年金の個人差がどれほどあるのか、男女全体のグラフで確認しましょう。

1万円未満~30万円以上と、受給額の範囲が広く個人差が大きいことが分かります。

男女差も顕著に表れています。男性の平均月額は16万3875円ですが、女性は10万4878円と6万円ほど開いています。

シニア世代の女性が現役の頃は、家庭を優先することが”普通”とされていました。

結婚したら仕事を辞める、家事や育児に支障がでない範囲で時短で働くなど、厚生年金への加入期間が短い人が多いと考えられます。

年金額の男女差からもこうした時代背景を読み取ることができますね。

5. 余裕ある老後生活の実現に向けて

今回は、平均月額を上回る20万円以上の年金を受けとっている人の割合について確認しました。20万円以上の年金を受け取る方はかなり少ないのが現状です。

年金額を増やせることが理想ではありますが、現職中の収入が大きく影響するため、受け取る年金自体を増やすことは難しいでしょう。

にもかかわらず、将来的には年金額が減る可能性すら出てきています。年金に頼らない老後生活を送るために、なるべく早いタイミングから対策をすることが重要だといえます。

現在、国の政策として「貯蓄から投資へ」を掲げて資産運用が推奨されています。NISAやiDeCoなどの運用する上での制度が充実していますが、自分に合った運用方法を選ぶことが大切です。

良いスタートを切るために、まずは資産運用に精通したお金のプロに相談してみるのがいいかもしれませんね。

参考資料

川勝 隆登