金融広報中央委員会は最新版の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」を公表しました。
年代ごとにおける貯蓄事情がわかるこちらの資料では、「60歳代~70歳代」のうち二人以上世帯における、貯蓄ゼロ=金融資産非保有の割合も垣間見えます。
資料を参考にシニアの貯蓄事情を紐解き、老後に向けた資産形成の参考にしてみましょう。
1. 【60歳代の二人以上世帯】貯蓄ゼロ世帯は何パーセントになった?
まずは、60歳代・二人以上世帯で「貯蓄ゼロ(非保有)」の人はどれくらいいるのか見ていきます。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」より、60歳代・二人以上世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。
1.1 【60歳代・二人以上世帯】の貯蓄ゼロの割合
- 21.0%
1.2 【60歳代・二人以上世帯】の貯蓄額平均と中央値
- 平均:2026万円
- 中央値:700万円
ちなみに、前年度の同調査において貯蓄ゼロの割合は20.8%。平均額が1819万円で、中央値は700万円でした。
貯蓄ゼロは約2割とほとんど変わらず、貯蓄の平均値だけ上がったことがわかります。
では、年齢があがると貯蓄額はあがるのでしょうか。
2. 【70歳代の二人以上世帯】貯蓄ゼロ世帯は何パーセントになった?
続いて同じ金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」より、70歳代・二人以上世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。
2.1 【70歳代・二人以上世帯】の貯蓄ゼロの割合
- 19.2%
2.2 【70歳代・二人以上世帯】の貯蓄額平均と中央値
- 平均:1757万円
- 中央値:700万円
貯蓄ゼロの割合は19.2%です。前年度の調査では18.7%だったので、若干増えた形です。
なお、貯蓄額の平均は1905万円・中央値は800万円だったので、こちらは減少したことがわかります。