5月は固定資産税や自動車税の納税通知書が手元に届き、イレギュラーな支出について考える機会が多いのではないでしょうか。
支出に備えて改めて貯蓄残高を確認し、計画を立て直す方もいらっしゃるかもしれません。
そんなとき、他の方の貯蓄額は目標を立てる参考になるのではないでしょうか。
今回は金融広報中央委員会の資料をもとに、50歳代~60歳代・ひとり世帯の貯蓄額をみていきます。
1. 【50歳代・ひとり世帯】貯蓄3000万円以上は何パーセントか
まずは、50歳代・ひとり世帯で「貯蓄3000万円以上」の人はどれくらいいるのか見ていきます。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」より、50歳代・ひとり世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。
1.1 【50歳代・ひとり世帯】の貯蓄3000万円以上の割合
- 9.3%
1.2 【50歳代・ひとり世帯の貯蓄額】平均と中央値
- 平均:1391万円
- 中央値:80万円
貯蓄3000万円以上でみると1割未満となりました。
2. 【50歳代・ひとり世帯】貯蓄保有世帯のみの平均と中央値はいくらか
次に、同調査より貯蓄保有世帯のみの貯蓄額について見ていきましょう。
2.1 【50歳代・ひとり以上世帯】の貯蓄3000万円以上の割合
- 15.0%
2.2 【50歳代・ひとり世帯の貯蓄額】平均と中央値
- 平均:2288万円
- 中央値:555万円
貯蓄保有世帯のみの貯蓄額をみると、貯蓄3000万円以上は15.0%です。
平均は2000万円を超えています。
では、年齢があがると貯蓄額はあがるのでしょうか。
3. 【60歳代・ひとり世帯】貯蓄3000万円以上は何パーセントか
続いて同じ金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」より、60歳代・ひとり世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。
3.1 【60歳代・ひとり世帯】の貯蓄3000万円以上の割合
- 15.1%
3.2 【60歳代・ひとり世帯の貯蓄額】平均と中央値
- 平均:1468万円
- 中央値:210万円
貯蓄貯蓄3000万円以上でみると2割未満となりました。
4. 【60歳代・ひとり世帯】貯蓄保有世帯のみの平均と中央値はいくらか
次に、同調査より貯蓄保有世帯のみの貯蓄額について見ていきましょう。
4.1 【60歳代・ひとり世帯】の貯蓄3000万円以上の割合
- 22.7%
4.2 【60歳代・ひとり世帯の貯蓄額】平均と中央値
- 平均:2240万円
- 中央値:1100万円
貯蓄保有世帯のみの貯蓄額をみると、貯蓄3000万円以上は22.7%。
平均は2000万円を超え、中央値は1000万円を超えました。
5. 老後に向けた貯蓄計画を
これまで50~60歳代・ひとり世帯の「貯蓄3000万円以上の割合」と平均・中央値を確認してきました。
確実に貯蓄を貯めていくには、毎月の給料や収入から一定額を先に貯蓄し、残りのお金で生活していく「先取り貯金」が効果的です。
先取り貯金にはさまざまな種類があり、預貯金だけでなく積立投資もその一つとなります。
2024年は新NISAスタートの年。
貯蓄の一部に、新NISA制度を利用して積立投資をはじめるのも選択肢の一つとなるでしょう。
資産運用となればリスクがあるので、事前の情報収集や勉強が重要となります。
これを機に、2024年のご家庭に合った貯蓄方法について考えてみてはいかがでしょうか。
5.1 【ご参考】貯蓄額一覧表(金融資産を保有していない世帯を含む)
50歳代・ひとり世帯
- 金融資産非保有:38.3%
- 100万円未満:11.2%
- 100~200万円未満:5.2%
- 200~300万円未満:2.7%
- 300~400万円未満:3.6%
- 400~500万円未満:3.8%
- 500~700万円未満:4.6%
- 700~1000万円未満:5.5%
- 1000~1500万円未満:4.9%
- 1500~2000万円未満:4.1%
- 2000~3000万円未満:4.4%
- 3000万円以上:9.3%
60歳代・ひとり世帯
- 金融資産非保有:33.3%
- 100万円未満:8.5%
- 100~200万円未満:4.7%
- 200~300万円未満:2.8%
- 300~400万円未満:4.3%
- 400~500万円未満:2.4%
- 500~700万円未満:3.5%
- 700~1000万円未満:2.8%
- 1000~1500万円未満:6.6%
- 1500~2000万円未満:4.5%
- 2000~3000万円未満:8.0%
- 3000万円以上:15.1%
参考資料
LIMO編集部