2024年が明けて早一か月。「一月往ぬる二月逃げる三月去る」とよく言ったものです。
お正月というと、子どもたちの楽しみの一つに「お年玉」があるのではないでしょうか。このお年玉、予想より多くもらえるとうれしいし、その逆で少ないとがっかりしますよね。
これが大人になっても起こることがあります。その一つが年金です。
年金が実際に振り込まれて口座を確認すると、想像よりも少なかったということがあります。予想外に多ければうれしいですが、少ないとがっかりですよね。
どうしてそのようなことが起きるのか。今回はその理由について見ていきましょう。
※本記事の厚生年金の金額には、すべて国民年金の金額を含みます。
1. 公的年金の仕組み「厚生年金と国民年金」は2階建て
日本の公的年金は、上記のように国民年金と厚生年金の2階建てになっています。
1.1 1階部分は国民年金
- 原則、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員に加入義務がある
- 保険料は一律
- 納付した期間に応じて将来もらえる年金額が決まる
1.2 2階部分は厚生年金
- 公務員やサラリーマンなどが加入する
- 収入に応じた保険料を支払う(上限あり)
- 加入期間や納付額に応じて将来もらえる年金額が決まる
個人によって加入する年金や納付期間が異なるため、将来の年金受給額には個人差があります。
では厚生年金が月平均で15万円という人は、日本にどれほどいるのでしょうか。
2. 【最新】厚生年金「月平均で15万円以上」受給する人の割合は何パーセントか
厚生年金「月平均で15万円以上」という人は、実は半分程度となります。
まずは、厚生年金の平均月額について厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から見ていきましょう。
2.1 厚生年金の平均年金月額
〈全体〉平均年金月額:14万3973円
- 〈男性〉平均年金月額:16万3875円
- 〈女性〉平均年金月額:10万4878円
※国民年金部分を含む
全体は14万3973円でしたが、男女で月約6万円の差が出ました。
この中で厚生年金「月平均で15万円以上」受給する人は何パーセントいるのかみていきましょう。
2.2 厚生年金「月平均で15万円以上」受給する人の割合
- 1万円未満:6万1358人
- 1万円以上~2万円未満:1万5728人
- 2万円以上~3万円未満:5万4921人
- 3万円以上~4万円未満:9万5172人
- 4万円以上~5万円未満:10万2402人
- 5万円以上~6万円未満:15万2773人
- 6万円以上~7万円未満:41万1749人
- 7万円以上~8万円未満:68万7473人
- 8万円以上~9万円未満:92万8511人
- 9万円以上~10万円未満:112万3972人
- 10万円以上~11万円未満:112万7493人
- 11万円以上~12万円未満:103万4254人
- 12万円以上~13万円未満:94万5662人
- 13万円以上~14万円未満:92万5503人
- 14万円以上~15万円未満:95万3156人
- 15万円以上~16万円未満:99万4044人
- 16万円以上~17万円未満:104万730人
- 17万円以上~18万円未満:105万8410人
- 18万円以上~19万円未満:101万554人
- 19万円以上~20万円未満:90万9998人
- 20万円以上~21万円未満:75万9086人
- 21万円以上~22万円未満:56万9206人
- 22万円以上~23万円未満:38万3582人
- 23万円以上~24万円未満:25万3529人
- 24万円以上~25万円未満:16万6281人
- 25万円以上~26万円未満:10万2291人
- 26万円以上~27万円未満:5万9766人
- 27万円以上~28万円未満:3万3463人
- 28万円以上~29万円未満:1万5793人
- 29万円以上~30万円未満:7351人
- 30万円以上~:1万2490人
※国民年金部分を含む
以上から、厚生年金「月平均で15万円以上」受給する人は受給しているのは46.1%であることがわかります。
半数にも満たないのが現状ですので、15万円あるとわかると安心できるかもしれません。