2. 2月は年金支給月!年金額も知っておく
平均的な収支であれば、2000万円はひとつの指標になることがわかりました。
とはいえ、平均通りの支出に収まるかは家庭によって異なります。同様に、平均通りの収入が得られる保証もありません。
参考までに、年金額の個人差について見ていきましょう。
2.1 厚生年金の受給額(個人差)
- 1万円未満:6万1358人
- 1万円以上~2万円未満:1万5728人
- 2万円以上~3万円未満:5万4921人
- 3万円以上~4万円未満:9万5172人
- 4万円以上~5万円未満:10万2402人
- 5万円以上~6万円未満:15万2773人
- 6万円以上~7万円未満:41万1749人
- 7万円以上~8万円未満:68万7473人
- 8万円以上~9万円未満:92万8511人
- 9万円以上~10万円未満:112万3972人
- 10万円以上~11万円未満:112万7493人
- 11万円以上~12万円未満:103万4254人
- 12万円以上~13万円未満:94万5662人
- 13万円以上~14万円未満:92万5503人
- 14万円以上~15万円未満:95万3156人
- 15万円以上~16万円未満:99万4044人
- 16万円以上~17万円未満:104万730人
- 17万円以上~18万円未満:105万8410人
- 18万円以上~19万円未満:101万554人
- 19万円以上~20万円未満:90万9998人
- 20万円以上~21万円未満:75万9086人
- 21万円以上~22万円未満:56万9206人
- 22万円以上~23万円未満:38万3582人
- 23万円以上~24万円未満:25万3529人
- 24万円以上~25万円未満:16万6281人
- 25万円以上~26万円未満:10万2291人
- 26万円以上~27万円未満:5万9766人
- 27万円以上~28万円未満:3万3463人
- 28万円以上~29万円未満:1万5793人
- 29万円以上~30万円未満:7351人
- 30万円以上~:1万2490人
※国民年金の金額を含む
厚生年金の受給額は、1万円未満~30万円以上まで幅広い受給額に分布しています。現役当時の働き方や勤務年数が反映されるため、個人差が大きいことが特徴です。
なお、厚生年金に加入していない自営業者や専業主婦などは、国民年金のみの支給となるので、月額はおよそ5万円~6万円程度になります。
65歳でリタイヤを考えているのであれば、夫婦の目安年金額を必ず確認しておきましょう。
3. 平均的な収入で足りるのかも考えたうえでライフプランをたてよう
2000万円の目標が適切かどうかは、自分たちの収支構造によって変わってきます。
たとえば収入について、国民年金だけという方は平均を下回るケースも多いでしょう。
逆に大手企業で独自の企業年金制度がある場合などは、収入が上振れる見通しを立てた方がいい場合もあります。
支出についても、各種項目をみて自分たちにとって適切か判断する必要があります。
たとえば住居費の平均をみると、二人以上世帯で1万6000円。これは持ち家でローンも支払い終えている世帯の水準に近いと考えられます。
ローン支払いが老後も続く世帯や、賃貸暮らしの世帯は住居費の上振れが想定されるでしょう。
そのほか、被服費や娯楽費は世帯のライフスタイルによって差が出やすい項目です。
「平均的な金額」で収まるか精査したうえで、適切な収支計画を立てる必要があります。
このように、平均的な収支状況をベースとしつつ、各世帯の状況をふまえてライフプランや老後に向けた必要貯蓄額を算出しましょう。
参考資料
- 総務省統計局「2022年(令和4年)家計の概要」
- 金融審議会 市場ワーキング・グループ「高齢社会における資産形成・管理」
- 生命保険文化センター「2021(令和3)年度生命保険に関する全国実態調査(速報版)」
- 厚生労働省「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
太田 彩子