少子高齢化が進む日本。「人生100年時代」と言われている現代では、老後生活をスタートさせる時期に個人差が出始めています。

2024年1月19日に公表された厚生労働省の資料によると、2024年度の厚生年金(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額)は23万483円、国民年金の満額は6万8000円とわかりました。2024年度の年金額は2.7%の引上げとなるようです。

引き上げられたとはいえ、物価高などで状況は刻一刻と変わる一方。まずは、実際の受給額がどのくらいかを把握しておくことが大切といえます。

2023年12月25日に公表された最新の年金データをもとに、現在支給されている「国民年金(基礎年金)」と「厚生年金」の平均月額を1歳刻みで見ていきましょう。

【年金一覧表】60歳~89歳が受給する国民年金の平均月額

まずは、国民年金の平均受給月額から見ていきましょう。

【国民年金・厚生年金】日本の公的年金制度は「2階建て」

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」等を参考にLIMO編集部作成

ちなみに国民年金とは、日本の公的年金制度における1階部分にあたるもの。原則、日本国内に住んでいる20歳以上60歳未満の方はすべて国民年金に加入する形となります。

国民年金の平均月額(60歳~69歳)

  • 60歳:国民年金4万2616円
  • 61歳:国民年金4万420円
  • 62歳:国民年金4万2513円
  • 63歳:国民年金4万3711円
  • 64歳:国民年金4万4352円
  • 65歳:国民年金5万8070円
  • 66歳:国民年金5万8012円
  • 67歳:国民年金5万7924円
  • 68歳:国民年金5万7722円
  • 69歳:国民年金5万7515円

国民年金の平均月額(70歳~79歳)

  • 70歳:国民年金5万7320円
  • 71歳:国民年金5万7294円
  • 72歳:国民年金5万7092円
  • 73歳:国民年金5万6945円
  • 74歳:国民年金5万6852円
  • 75歳:国民年金5万6659円
  • 76歳:国民年金5万6453円
  • 77歳:国民年金5万6017円
  • 78歳:国民年金5万5981円
  • 79歳:国民年金5万5652円

国民年金の平均月額(80歳~89歳)

  • 80歳:国民年金5万5413円
  • 81歳:国民年金5万5283円
  • 82歳:国民年金5万7003円
  • 83歳:国民年金5万6779円
  • 84歳:国民年金5万6605円
  • 85歳:国民年金5万6609円
  • 86歳:国民年金5万6179円
  • 87歳:国民年金5万6030円
  • 88歳:国民年金5万5763円
  • 89歳:国民年金5万5312円

年齢があがるほど、受給金額は下がる傾向が見られました。

国民年金への加入が義務付けられていない時期もあったため、一定以上の年齢の方は納付期間が短いことも金額が低下した要因のひとつといえるでしょう。

【年金一覧表】60歳~89歳が受給する厚生年金の平均月額

続いて、会社員や公務員だった方が国民年金に上乗せして加入する厚生年金についても確認しましょう。

なお、以下で紹介する年金額には、国民年金の金額も含まれています。

厚生年金の平均月額(60歳~69歳)

  • 60歳:厚生年金9万4853円
  • 61歳:厚生年金9万1675円
  • 62歳:厚生年金6万1942円
  • 63歳:厚生年金6万4514円
  • 64歳:厚生年金7万9536円
  • 65歳:厚生年金14万3504円
  • 66歳:厚生年金14万6891円
  • 67歳:厚生年金14万5757円
  • 68歳:厚生年金14万3898円
  • 69歳:厚生年金14万1881円

厚生年金の平均月額(70歳~79歳)

  • 70歳:厚生年金14万1350円
  • 71歳:厚生年金14万212円
  • 72歳:厚生年金14万2013円
  • 73歳:厚生年金14万5203円
  • 74歳:厚生年金14万4865円
  • 75歳:厚生年金14万4523円
  • 76歳:厚生年金14万4407円
  • 77歳:厚生年金14万6518円
  • 78歳:厚生年金14万7166円
  • 79歳:厚生年金14万8877円

厚生年金の平均月額(80歳~89歳)

  • 80歳:厚生年金15万1109円
  • 81歳:厚生年金15万3337円
  • 82歳:厚生年金15万5885円
  • 83歳:厚生年金15万7324円
  • 84歳:厚生年金15万8939円
  • 85歳:厚生年金15万9289円
  • 86歳:厚生年金15万9900円
  • 87歳:厚生年金16万732円
  • 88歳:厚生年金16万535円
  • 89歳:厚生年金15万9453円

年齢があがるにつれ、平均月額が上がっている様子がわかります。つまり、若いほど年金額が少ないとも捉えられます。

老齢厚生年金の金額を決める計算式に用いられる乗率は、改定を繰り返しています。その乗率が低くなると、年金額も必然的に下がってしまう仕組みです。

必ずしも、今のシニア世代と同じだけの年金を受給できるわけではないことに、注意が必要です。