年金受給中のシニア世帯は「公的年金・恩給」が所得の約4割
老後を迎える現役世代が「将来、年金だけでは心もとない」と感じるケースもあるかもしれません。
定年を迎え、セカンドライフを送るシニア世代の収入の柱は「公的年金」。それでは、所得に占める年金の割合はどれほどなのでしょうか。
「国民生活基礎調査の概況」によれば、年金を受給する高齢者世帯で「公的年金・恩給の総所得に占める割合が100%の世帯」は44.0%でした。
前回の2021年調査において、年金が総所得に占める割合が100%の世帯は24.9%。前々回の2019年調査では48.4%。
割合が下がった昨年と比較し、一昨年の状況に近しい結果となりました。
裏返せば、約半数のシニア世帯は「年金以外」の収入を持ち合わせているということ。年金ありきで考えすぎないことも頭にいれておきたいものです。
年金だけに頼りすぎない、早めの資金計画を
60歳~89歳が受け取る年金の平均額について、1歳刻みで確認しました。
「人生100年時代」において年金は老後生活の大きな支えであることは間違いありません。
しかし、年金だけで生活をすべて補えるかといわれるとやはり不安は残ると思います。年金に頼りすぎず、老後も自立することが重要と言えるでしょう。
まずは将来の年金額を「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」などで確認し、自身にあった老後計画をたててみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」
足立 祐一