薄紫の花房が垂れ下がって咲く様子が美しいフジ。古来より日本に自生し、風情のある姿が日本人の心を魅了しています。
今回は大河ドラマの主人公である紫式部の代表作「源氏物語」と深い関わりのあるフジを紹介します。
その魅力や育て方も参考価格とともに見ていきましょう。
1. フジとはどんな植物?
- マメ科フジ属
- ツル性落葉樹
- 原産地:日本の本州~沖縄まで
- 樹高:長いものでは10メートル以上
- 開花期:4~5月頃
- 花色:紫・白・ピンク
- 参考価格:3000~4000円前後(5号鉢)
フジはもともと林の中で、回りの木や岩などに絡みついて生育するツル性植物。庭木として栽培する場合は藤棚に這わせて、雨のように上から降り注ぐ花を観賞します。
日本固有種のフジは、古くから日本の文学や絵画の題材として親しまれてきました。清楚な姿が日本の風情を感じさせることから、海外でも高い人気を集めています。
2. フジの魅力
2.1 美しい花姿
フジの花穂は30~90センチと長く、圧倒的な存在感。天空から紫やピンクのゴージャスな花が垂れ下がる様子がみごとです。
フジの淡い紫は「藤色」と呼ばれ、日本の伝統色のひとつ。古の都を感じさせる高貴な色合いです。
2.2 上品な香り
最初はかすかに漂う淡い香りが、満開になるにつれて爽やかな甘い香りに。濃厚ではありませんが、気品を感じさせる奥ゆかしい香りです。
2.3 強健な性質
ツル性植物のため自立はできませんが、回りに絡みついて何メートルも枝を伸ばします。生育は旺盛で、剪定しないと伸び過ぎてしまうことも。
強健な性質なので公園や学校などにもよく植えられています。