2024年1月5日、LINEヤフー株式会社が全国の中学生・高校生の男女を対象にした「なりたい職業に関する調査」結果を公開。
なんと、中学生部門では男子1位、女子3位にランクイン、高校生部門では男女ともに1位をマークした人気の職業がありました。
その職業とは、一般的に「安定」のイメージが強い公務員。選んだ高校生からは、憧れの人や親の影響、収入面の安定を考えてという堅実な考え方や「地域に密着して生活を縁の下から支えたい」など、さまざまな理由がみられました。
また、公務員を目指すのは若い世代だけではありません。人事院によると「就職氷河期世代」を対象とした2023年度国家公務員中途採用試験で165名が合格したとのことでした。
では、国家公務員に転職して定年まで働いた場合、どのくらいの退職金を受け取れるのでしょうか。
今回は国家公務員の定年退職金の金額、そして企業に勤める人の退職金の現状について詳しく紹介していきます。
1. 【平均支給額】国家公務員の定年時の退職金はいくら?
公務員は、国や自治体に勤務し、営利を目的とせず社会作りを仕事としている人を指し、「国家公務員」と「地方公務員」に区分されています。
それぞれの具体的な職種は下記のとおりです。
- 国家公務員:自衛官、裁判官、検察官、国会議員、大使
- 地方公務員:教員、役場職員、警察官、消防官、自治体議員
地方公務員の場合は、勤務する都道府県や市町村によって給与水準や退職金が異なるため、今回は国家公務員の退職金について紹介していきます。
内閣官房の退職金に関する調査によると、国家公務員の退職金は下記のとおりです。
1.1 【常勤職員】
- 受給者数:1万4283人
- 平均支給額:2112万2000円
1.2 【行政職俸給表(一)適用者】
- 受給者数:4086人
- 平均支給額:2111万4000円
常勤職員、行政職俸給表(一)適用者ともに、平均支給額が2000万円以上であることから、国家公務員の退職時の退職金は2000万円を超える可能性が高いといえます。
2. 【勤続年数別】国家公務員の定年退職金は勤続年数でどのくらい違う?
国家公務員が定年退職時に受け取る退職金は、勤続年数により金額が変わります。
内閣官房内閣人事局「退職手当の支給状況」によると、国家公務員の退職金平均支給額(定年退職)を勤続年数で下記のように推移しています。
2.1 【常勤職員】
- 5年未満:158万7000円
- 5年~9年:446万8000円
- 10年~14年:713万7000円
- 15年~19年:1159万1000円
- 20年~24年:1309万2000円
- 25年~29年:1663万2000円
- 30年~34年:1991万7000円
- 35年~39年:2303万8000円
- 40年以上:2234万7000円
2.2 【うち行政職俸給表(一)適用者】
- 5年未満: 84万8000円
- 5年~9年:451万8000円
- 10年~14年:675万7000円
- 15年~19年:1016万6000円
- 20年~24年:1352万4000円
- 25年~29年:1625万6000円
- 30年~34年: 2037万円
- 35年~39年:2189万1000円
- 40年以上:2139万1000円
上記表のとおり、勤続年数が長いほど退職金額が増加傾向にあります。