2024年1月26日、総務省から公開された「2020年基準 消費者物価指数全国 2024年(令和6年)1月分」によれば、生鮮食品・エネルギーを除く総合指数は前年同月比で3.1%の上昇。
前月比からは下落したものの物価高は依然として続いており、家計へ大きく影響を与えています。
こうした物価高の状況を乗り切る心の支えとなるのが「貯蓄」。自分と同年代の平均貯蓄額や、手取り収入からどれくらい貯蓄しているのかは気になるところです。
今回は金融広報中央委員会の資料をもとに、50歳代・二人以上世帯の貯蓄額、後半では20歳代~70歳代「貯蓄ゼロ」世帯割合をチェックしていきます。
1. 【50歳代・二人以上世帯】貯蓄100万円未満は何パーセントか
50歳代・二人以上世帯で「貯蓄100万円未満」の人はどれくらいいるのでしょうか。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」より、50歳代・二人以上世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。
1.1 【50歳代・二人以上世帯】貯蓄100万円未満の割合
- 9.3%
1.2 【50歳代・二人以上世帯】貯蓄100万円未満(ゼロを含む)の割合
- 33.7%
1.3 【50歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値
- 平均:1253万円
- 中央値:350万円
貯蓄100万円未満は約1割、貯蓄100万円以下でみると約3割となりました。
また、注目したいのは貯蓄額「平均値」とより実態に近しい「中央値」との開き具合。
50歳代の中でも貯蓄している世帯とそうでない世帯とで、二極化している現況が垣間見えます。
2. 【50歳代・二人以上世帯】手取り収入からの貯蓄割合は何パーセントか
では、50歳代・二人以上世帯のみなさんは、収入から何パーセント貯蓄しているのでしょうか。
同資料より、年間手取り収入(臨時収入含む)からの貯蓄割合(金融資産保有世帯のみ)を確認します。
2.1 年間手取り収入からの貯蓄割合
- 平均:13.0%
- 5%未満:7.0%
- 5〜10%未満:15.1%
- 10〜15%未満:22.7%
- 15〜20%未満:4.7%
- 20〜25%未満:9.6%
- 25〜30%未満:1.2%
- 30〜35%未満:5.6%
- 35%以上:8.7%
- 貯蓄しなかった:25.6%
最も多いのは「10〜15%未満」で15.2%、平均は9.0%でした。
手取りの何%を貯蓄するかは個人差が出るものでしょう。しかし、働くシニアが増え続ける現在、同世代の平均を一つの指標にするのもよいかもしれません。
それでは、今度は年齢別にみていきましょう。20歳代~70歳代の二人以上世帯で「貯蓄ゼロ」の割合が高いのは、どの世代でしょうか。